【3月26日付社説】韓国の新型コロナ死亡者数・感染者数は世界最悪なのに「防疫を成功裏に終えつつある」と言うのか

 金富謙(キム・ブギョム)首相は25日、「新型コロナウイルス防疫を成功裏に終えつつある」「人口が韓国とほぼ同じ世界の主要国と比較すると、国民の犠牲を10分の1以内に防いだ」と語った。政府が「防疫はうまくいった」と言っているのにもかかわらず、これに否定的な評価を受けていることに不満の意を表わしたものだ。

 米国や西欧諸国と比較した時、韓国が人口に比べて累計死亡率などで低いのは事実だ。しかし、米国や西欧諸国は韓国とは文化が違い、マスク着用やソーシャルディスタンスなどの強度が韓国とは大幅に違っている。韓国とほぼ同じ強度でソーシャルディスタンスなどの防疫措置を取っている国々と比べると、韓国が最も悪い状況だ。人口100万人当たりの累計死亡者数が韓国は278人であるのに対し、日本は218人、オーストラリアは226人、ニュージーランドは39人、台湾は35人などだ。さらに最近の状況を見ると、韓国は感染者数で圧倒的に世界1位になってから久しく、人口に対する死亡者数と割合も世界で最悪の水準だ。韓国は死亡者が増えている最中なのに、流行のピークが既に過ぎている国々の数値と比較するのも正しくない。

 新型コロナ禍で韓国政府がその役割をどれだけ果たしたと思って自慢しているのか。マスクとワクチンを適切な時期に供給しただろうか。今、治療薬が切実に必要とされているのに、適切な時期に確保・供給しているだろうか。新型コロナ治療薬の入手は夢のまた夢だという。国民が大きな危険にさらされている。感染者数・死亡者数が世界1位になろうという時期に、大統領選挙運動用に防疫措置を緩和するとは何事か。そんな国がどこにあるというのか。それでも韓国の新型コロナの状況がこの程度に保たれているのは、純粋に国民たちが個人で衛生状態を徹底し、防疫措置を守ってきたおかげだ。政府の功績はないと言っても過言ではない。

 しかも、新型コロナによる一日の死亡者が400人前後発生し、全国的に火葬場・遺体安置室・葬儀場不足が深刻になっているほど状況は厳しい。今後3-4週間は重症者数と死亡者数が急激に増える時期に入る。こうした時期に、政府は国民に「もう少しだけ気をつけて」と言うのではなく、「政府はうまくやっている」と言った。大きな災難に遭っている国民に対する最低限の礼儀もない。

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