対日心理戦「紙爆弾」公開…80年前、独立運動家らが作った

 1940年代に中国で活動していた朝鮮の若い独立運動家らが、米国政府に対日心理戦を提案した文献が発見された。国家報勲処が3月29日に明らかにした。

 この文献を作った人々は、韓国革命統一促進会という名の独立運動団体に所属していた。この団体は1942年6月、中国の昆明で姜昌済(カン・チャンジェ)、チョ・ジュンチョルなど韓国独立党の少壮派の人物が中心になって組織され、太平洋戦争後は独立運動団体間の統合運動に積極的に乗り出したという。

 一同は1942年10月、「韓国人は枢軸国と戦う連合国に紙爆弾を提供する」というタイトルの文献を作った。「紙爆弾」とは、敵に心理的打撃を与えるビラのこと。一同は米国連邦政府にこの案を伝えるため、当時の李承晩(イ・スンマン)臨時政府駐米外交委員部委員長に文献を送った。

 全5ページの文献には、紙爆弾作りの理由や予算効果などについての説明と共に、4カ国語(朝鮮語・日本語・ベトナム語・ビルマ語)で作った宣伝物も収められていた。この文献は、朝鮮人同胞に対して「三・一革命精神を復活させ、組織的大革命を起こせ」と促す一方、日本軍兵士に向かっては「軍閥を打倒して民衆を救うのが真に日本を愛すること」だとした。

 この文献は、報勲処が昨年12月に米国ハワイ大学韓国学研究所のジョージ・マカフィー・マッキューン関連ドキュメントの中で見つけた。ジョージ・マカフィー・マッキューンは米国出身の宣教師・独立運動家で、米国国務省において韓国専門家として活動した。

 延世大学李承晩研究院のオ・ヨンソプ研究教授は、この文献について「韓国国内に初めて紹介されるもので、太平洋戦争勃発後の独立運動家らの宣伝活動を示す貴重な資料」と語った。

キム・スンヒョン記者

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  • ▲1940年代に中国で活動していた朝鮮の若い独立運動家らが、米国政府に対日心理戦を提案した文献。/写真=米国ハワイ大学韓国学研究所

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