2030年温室効果ガス削減目標を明文化した国はEUを除くと韓国のみ

「2018年より40%減らす」…柔軟に対処する余地をなくす
日英加は法律に目標を書き込まず、大部分の国は法律も作らず

 カーボンニュートラル(二酸化炭素の排出量と吸収量が均衡すること)のため2030年までに温室効果ガスをどれだけ減らすかという削減目標(NDC)の数字を法令で明文化した国は、欧州連合(EU)加盟国を除くと韓国が唯一であることが判明した。今月12日、大統領職引き継ぎ委員会はカーボンニュートラル政策を改編するとしたが、現政権は法令で削減目標について念を押しており、エネルギー危機の中で産業界の負担を増やすものだという懸念が強まっている。

 「2030NDC」は、2050年カーボンニュートラル達成のための中間目標で、パリ気候変動協定に参加した各国が自ら定める。韓国政府は昨年9月に炭素中立基本法を制定し、2030年までに炭素排出量を2018年より「35%以上」減らすと定め、先月には施行令で「40%」と念を押した。

 19日に本紙が全国経済人連合会(全経連)と温室効果ガス統計サイト「Climate Watch」の資料を分析した結果、2050年カーボンニュートラルのビジョンを法制化した国は合わせて16カ国あることが分かった。このうち、2030年までの削減目標数値を法令に書き込んだ国は11あるが、韓国を除くと、ドイツ・スウェーデン・フランスなどいずれもEU加盟国だ。日本と英国・カナダ・ニュージーランド・アイスランドは「2050年カーボンニュートラル達成」という目標は法制化したが、2030年の削減目標量は法に明示しなかった。炭素排出量が多い米国・中国やロシアなど大部分の国は、法律も作っていなかった。

 2030NDCを法制化したEU諸国は、1990年代に温室効果ガス排出が頂点を極めた後、減少に転じたという点で、2018年に頂点を記録した韓国とは事情が異なる。EUの2030年削減目標は、炭素排出量の頂点を極めた1990年代との対比で55%の水準だ。EUは既に1990年から2018年までに温室効果ガス排出量を25.4%減らした。毎年4%以上減らさなければならない韓国と違って、年に1%程度減らすだけでよい。全経連のソン・ジェヒョン・チーム長は「EUと違って排出量が増えていく状況の中、短期間で40%減らすというのはもともと無理な目標」と語った。

 仁川大学の孫良薫(ソン・ヤンフン)教授は「今後、あらゆるエネルギー・産業政策を展開する上で2030NDCから逸脱できない」とし「今後数年にわたりエネルギー危機の懸念がある状況で、法令に削減目標を明記したのは、韓国自ら柔軟に対処できる余地をなくしてしまったということ」と語った。

チョ・ジェヒ記者

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