北朝鮮「コロナ感染が全国に拡大」「最重大の非常事件が発生」

感染者の発生を初めて認める
金正恩氏「全ての市と郡を封鎖せよ」

 北朝鮮は12日にコロナ患者発生の事実を初めて認め、全ての市と郡を完全封鎖する「最大非常防疫体系」を宣言した。北朝鮮はこの日深夜、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長主催の労働党中央委員会政治局会議を緊急招集し「2020年2月から今日に至るまで2年3カ月にわたり、堅く守ってきたわが国の非常防疫戦線に穴が生じる国家最重大の非常事件が発生した」とした上で、上記の宣言を行った。北朝鮮におけるこれまでの防疫対策は中朝国境を封鎖し、住民や物資の移動に制限を加えるものだったが、今回宣言した「最大非常防疫体系」はこれを上回る極端な対策になるとみられる。

 朝鮮労働党政治局がこの日発表した内容によると、北朝鮮の防疫当局が今月8日に平壌で某団体所属の発熱者の検体を調べたところ、オミクロン変異株BA.2が検出されたという。BA.2は従来のオミクロン変異株(BA.1)に比べて感染力が30-50%強く、「ステルス・オミクロン株」とも呼ばれている。北朝鮮は上記の会議で「全国的な感染状況が報告された」とも伝え、コロナの感染が平壌だけでなく北朝鮮全域に広がっていることを示唆した。

 今回のオミクロン株については「先月相次いで行われた大規模政治イベントが原因」と分析されている。北朝鮮では先月「金日成(キム・イルソン)生誕110周年(4月15日)」、「抗日パルチザン結成90周年(4月25日)」などの記念行事が相次いで開催され、群衆大会、武道大会、体育大会、人民芸術祝典、軍事パレードなど数々のイベントに全国で数百万人の住民が動員された。これらのイベントで住民は全てマスクを着用しない状態で参加したが、その際にステルス・オミクロン株が平壌から全国に急速に広がり、潜伏期間を経て今月から感染者が続出し始めたようだ。北朝鮮は今月4日に全国に外出禁止令を出したがこれを1日で解除し、その後は今月10日から再び住民の外出を禁じている。

李竜洙(イ・ヨンス)記者、キム・ミョンソン記者

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
あわせて読みたい