韓米日vs朝中ロ…バイデン歴訪で大きくなった「新冷戦」の警告音

 米国のバイデン大統領による東北アジア歴訪を受け、韓国・米国・日本と北朝鮮・中国・ロシアの対立が深まっている。東北アジアが本格的に二分化され、いわゆる「新冷戦」が加速化している形だ。

 バイデン大統領は今月20日から24日まで就任後初めて韓国と日本を訪問した。目的は明確だった。中国包囲網の完成だ。

 まず経済面における中国の影響力をけん制するため、韓国を含む13カ国の連合体「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」を正式に立ち上げた。安全保障面では日本、インド、オーストラリアと共にクアッド首脳会議を開催し、結束を固め包囲網を確認した。

 バイデン大統領はさらに韓国には核の傘を明確に保証し、日本には自衛隊の「敵基地攻撃能力」保有による間接的再武装を暗黙で容認するなど、中国の隣接国に対しては軍事力の強化を支援したのだ。

 最後の決定打は中国にとって「逆鱗(げきりん)に触れる」とも言える台湾問題だった。バイデン大統領は米日首脳会談直後の記者会見で、記者団から「中国が台湾に武力行使した場合、軍事介入をするのか」との質問に「そうだ」と答え波紋が広がった。中国が直ちに激しく反発すると、米国は「これまでの戦略的あいまいさを維持する」として火消しに乗り出したが、陰に陽に台湾の軍事力強化を支援する一方で、米国のインド太平洋軍司令部の情報担当トップが極秘に台湾を訪問していたことも分かった。

 北朝鮮、中国、ロシアも軍事挑発によってこれに対抗している。

 北朝鮮は25日、バイデン大統領が東北アジア歴訪を終えると同時に、「火星17型」と推定される大陸間弾道ミサイル(ICBM)と北朝鮮版イスカンデル(KN23)と呼ばれる短距離弾道ミサイルなど合計3発のミサイルを東海に向け発射した。

 中国はバイデン大統領の「軍事介入」発言に直ちに激怒する声明を発表する一方、中国駐在の日本大使館首席公使を呼び、米国と共に中国けん制に乗り出した日本に抗議した。

 一連の外交的対応に加え直接の軍事行動にも乗り出した。中国国営の英字新聞グローバルタイムズは23日、米日首脳会談が開催された当日「中国軍の艦艇2隻が訓練中に沖縄県の宮古海峡と対馬海峡を通過した」と報じた。24日には中国とロシアの軍用機が同時に韓国の防空識別圏(KADIZ)と日本の防空識別圏(JADIZ)を相次いで侵犯した。中国はロシアの軍用機と共にKADIZを侵犯したときの映像を中国中央テレビ(CCTV)の軍事チャンネルを通じて公開した。

 中国が米国の包囲網を破ろうとする動きも表面化している。中国の王毅・外相兼国務委員は26日から6月4日までソロモン諸島、フィジー、トンガなど南太平洋の島国8カ国を歴訪するが、これについて外交関係者の間では「台湾を太平洋で孤立させ、米国の安全保障面と経済面での包囲網を突破することが狙い」との解釈が語られている。その一方でブラジル、ロシア、インド、南アフリカ共和国のBRICS外相らと遠隔会議を開催し連帯を強化している。

 このように韓国、米国、日本と潜在的に台湾、そしてこれに対抗する北朝鮮、中国、ロシアの対立が加速化し、東北アジア情勢は一層緊張が高まると予想されている。

ユ・ビョンフン記者

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