「3、2、1 わぁ、今度こそ成功だ!」
21日午後4時ごろ、全羅南道高興郡影南面の宇宙打ち上げ展望台。緊張感が漂う中、打ち上げのカウントダウンが終わると、展望台から直線距離で15キロメートル離れた外羅老島の羅老宇宙センター打ち上げ台周辺に白煙が上がり、ごう音が鳴り響いた。するとすぐに韓国国産宇宙ロケット「ヌリ号」が大地から浮き上がり、赤い火柱を吐き出して威容をあらわにした。ヌリ号は約2分間、空に向かって上がっていったかと思うと、すぐに視野から完全に消えた。
ヌリ号が空を飛んでいったその瞬間、展望台とその周辺には約4000人が集まり、歓声を上げていた。これらの人々のうち、相当数は打ち上げ開始3-4時間前から展望台周辺に敷物を敷いてヌリ号打ち上げの瞬間を待っていた。展望台の下にある南悦海水浴場にも約1000人が集まって歴史的な打ち上げの様子を見た。家族連れの見学客たちは「子どもたちに歴史的な場面を直接見せてやりたいと思って展望台に来た」と口をそろえた。車で2時間半ほど離れた光州広域市から来たチェ・チャンホさん(45)は「小学校にあらかじめ体験学習申請書を提出して子ども2人を連れてきた。まもなく打ち上げに成功したかどうかが発表されるので、胸がドキドキするほど緊張している」と語った。
集まった人々は展望台前に設置された大型スクリーンに映し出されるリアルタイムの状況を注意深く見守っていた。打ち上げ後間もなく「成功の可能性が高い」と放送されると歓声がわき上がった。その後、同日午後5時10分ごろ政府が正式に「打ち上げ成功」を発表すると、展望台周辺で打ち上げの様子を見守っていた人々は小さな太極旗(韓国国旗)を振って歓喜した。ハグをしたり、ピョンピョン跳びはねたり、目を赤くしたりしている人もいた。パクさん(34)は「胸がジーンとして知らず知らずのうちに涙がこぼれていた」と言った。京畿道平沢市から家族と一緒に来たシン・ジヒョンさん(11)は「韓国も今や宇宙強国になった。全世界が今日のことを目撃したと思う。大韓民国を誇りに思う」と語った。