記者の電話番号をネット公開、秋美愛元法務部長官に賠償命令=ソウル中央地裁

 秋美愛(チュ・ミエ)元法務部長官が自分に不利な報道を行った報道機関の記者の携帯電話番号をフェイスブック上で公開したのは、記者の私生活と人格権を侵害する違法行為に当たるとして、ソウル中央地裁はこのほど、秋元長官に対し、賠償金200万ウォンの支払いを命じる判決を下した。

 この事件はニューデーリーの記者A氏が昨年10月、秋元長官が城南地区の暴力団「国際マフィア派」の幹部と共に写真を撮影したことがあると報じたことがきっかけだった。 秋元長官は自身のフェイスブックを通じ、「記者の質問に対し、写真を撮った人物は全く知らないと説明したにもかかわらず、私の公的イメージを失墜させる悪意的な報道を行った」と反論。A氏とのメッセージのやりとりのキャプチャー映像を投稿した。その際にA氏の氏名と携帯電話番号が公になり問題が生じた。A氏は秋元長官の支持者から電話や携帯メールで暴言を浴びた。秋元長官は1時間後、A氏の電話番号の一部を隠したが、既にインターネット上で拡散した後だった。

 これに対し、A氏は秋元長官に電話番号を公開されたため、過度な中傷に苦しむなど精神的苦痛を受けたとし、秋元長官を相手取り、2000万ウォンの損害賠償を求める訴えを起こした。一審のソウル中央地裁はは「秋元長官がフェイスブックでA氏の携帯電話番号を公開し、秋元長官の支持者から非難の電話とメールが殺到する状態にさせた行為はA氏のプライバシーと人格権を侵害する違法行為」と判断した。ただ、秋元長官がA氏の電話番号を公開していた時間、A氏が受けた被害程度などを考慮し、精神的損害に対する慰謝料を200万ウォンに定めた。

尹柱憲(ユン・ジュホン)記者

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  • ▲写真=秋美愛(チュ・ミエ)元法務部長官/NEWSIS

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