ホ・ジュニ教授、「数学界のノーベル賞」フィールズ賞を受賞…韓国人で初

ホ・ジュニ教授、「数学界のノーベル賞」フィールズ賞を受賞…韓国人で初

 米プリンストン大学のホ・ジュニ教授が、韓国人として初めて「数学界のノーベル賞」と呼ばれるフィールズ賞を受賞した。国際数学連合(IMU)が5日、発表した。

 フィールズ賞は、過去4年の間に数学的に最も優れた研究業績を挙げた40歳未満の数学者に与えられる、数学界最高の権威ある賞だ。ノーベル賞には数学分野がないため、数学分野のノーベル賞とも呼ばれている。

 ホ教授は米国で生まれたが、小・中・高校から大学院の修士課程まで韓国で学んだ。米国の博士課程で学んでいた2012年、数学界で長きにわたって難題とされてきた「リード予想」を解き明かし、数学界のスターに躍り出た。リード予想とは1968年に英国の数学者、ロナルド・リード氏が提示した組合せ論の問題で、同じく難題といわれるロタ予想の特殊なケースに当たる。

 ホ教授は、「場合の数」を求める組合せ論の問題を、図形を研究する代数幾何学の手法を用いて解き明かした。大学院時代の指導教授だったソウル大学数理科学部のキム・ヨンフン教授は「組合せ論と代数幾何学にワームホール(二つの離れた領域を直接結び付けるトンネルのような時空構造)をつなげたような、とてつもない成果だ」と評価した。ホ教授は2018年にロタ予想も解明し、世界の数学界を再び驚かせた。

 ホ教授は意外にも、幼いころは数学や算数の才能がないと言われて育ったが、大学に入ると数学の世界に飛び込んだ。きっかけは、同じくフィールズ賞の受賞者である日本の広中平祐教授がソウル大で数学の講義を行ったことだった。ホ教授はその講義を聴講すると、広中教授のアドバイスを受けて数学分野で大学院に進学し、米国に留学した。ホ教授は「私のように、好きなことを見つけるのに時間がかかることもある。そのことを皆さんも心に留めておいてほしい」と話した。

イ・ヨンワン科学専門記者

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