金正恩委員長、コロナに感染していたか…金与正氏「元帥様が高熱」

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が新型コロナ防疫を指揮する過程で「ひどい高熱が出た」と、実妹の金与正(キム・ヨジョン)氏が伝えた。金正恩氏は新型コロナに罹っていたのではないか、という見方が出ている。

 11日に朝鮮中央通信が伝えたところによると、金与正氏は、全国非常防疫会議における演説で「防疫戦争の中でひどい高熱を出しても、自分が責任を負うべき人民の事を考えて一瞬も床に臥すことのできなかった元帥様(金正恩氏)」と発言した。これは、金正恩氏が新型コロナに感染した後に回復した可能性を示唆している。

 国情院(韓国の情報機関。国家情報院)は今年5月、「金正恩氏はまだコロナワクチンの接種を受けていないものと推定される」と報告した。国情院は、5月まで新型コロナワクチンが北朝鮮に入ってきたことはないという.点を根拠に「ワクチン未接種」判断を行ったといわれている。

 一方で、「金正恩氏の高熱」発言は、新型コロナ問題で動揺する民心を慰撫するための政治的修辞だという分析もある。保守系与党「国民の力」所属で北朝鮮外交官出身の太永浩(テ・ヨンホ)議員は「金正恩は人民の苦痛を理解している、という意味で『高熱発言』が出てものとみている」とし、「北朝鮮は戦略に基づいて(金正恩氏が)コロナに罹ったとも、罹っていないとも言えるので、(高熱の症状に関する)演説を文字通り信じることはできない」とコメントした。

キム・ヒョンウォン記者

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  • ▲写真=朝鮮中央テレビのキャプチャー

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