北朝鮮に備蓄された弾薬は最低100万トン…ロシアはミサイル技術や食料と交換か

北朝鮮とロシアの首脳会談
金正恩(キム・ジョンウン)総書記とプーチン大統領は何をやりとりしたか

 北朝鮮とロシアの首脳会談が13日に行われたが、これは制裁の長期化と経済難で活路を見いだしたい北朝鮮と、ウクライナ侵攻で孤立しているロシアの利害関係が一致して実現した。ロシア大統領府は同日、会談で話し合われた細かい内容については公表せず「公開すべきでない重要な領域で協力を進める」とコメントした。大枠では北朝鮮が在来兵器用の砲弾を提供することで、すでに底を突いたロシアの弾薬庫を満たし、一方のロシアは技術や食料、エネルギーを提供することで双方が合意したようだ。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記は「今回の会談は両国関係を新たなレベルに引き上げるだろう」と述べ、ロシアのプーチン大統領は「(金正恩総書記による)今回のロシア訪問は友好的な雰囲気の中で実現した」との考えを示した。

【写真】1951年、6・25戦争当時の北朝鮮軍のPPSh41サブマシンガン生産工場

 ロシアはウクライナ侵攻直後、1日に最大10万発の弾薬や砲弾を消耗したが、戦争が2年目に入った今、在来兵器用の砲弾などはすでにほぼ底を突いたという。国際社会から孤立しているロシアに武器を供給できる国は事実上、北朝鮮以外にない。北朝鮮は少なくとも100万トン以上の弾薬を備蓄しているが、これらは旧ソ連から技術や装備の移転を受けて製造したものがほとんどだ。そのため北朝鮮が持つ弾薬などは現在ロシア軍が使用している武器でも運用が可能だ。具体的には戦車用の100ミリと115ミリ砲弾、自走砲用の122ミリと152ミリ砲弾、迫撃砲用の砲弾、旧式の突撃用小銃や軽機関銃などが提供可能とされている。

 金正恩総書記は今回ロシアを訪問する直前まで北朝鮮の主な軍事工場を集中的に視察し、兵器の近代化を訴えてきた。自ら小銃の試験射撃を行い、戦闘装甲車を運転し、さらに今年7月にロシアのショイグ国防相らが平壌を訪れた際には武器展示会を共に視察しながら北朝鮮の武器について説明した。高麗大学統一融合研究院の南成旭(ナム・ソンウク)院長は「全ての動きがロシアに向けた武器セールスだった」と指摘する。ロシアはかなりの砲兵戦力を失ったため、北朝鮮軍が持つ主体砲(170ミリ自走砲)や放射砲(多連装ロケット砲)、さらには対戦車用ミサイル「プルセ」を要求した可能性も考えられる。プルセは9月にウクライナへの引き渡しが始まる米軍戦車「M1エイブラムス」に対抗するためだ。

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