北朝鮮憲法に「核兵器高度化」明記…韓米日「国民生活を破綻させ軍事力を高めるのか」

 北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外相は先月30日に談話を発表し、その中で北朝鮮の憲法に「核兵器高度化」が明記されたことに言及した。崔外相は「主権国家の自主的な権利だ」「米国をはじめとする敵対勢力は正々堂々たる主権行使に挑発と脅迫で言いがかりをつける醜態を演じた」などと主張した。北朝鮮が最高人民会議で核武力政策を憲法に明記したことについて国連安保理は29日(現地時間)に非公開の会議を招集し対応を協議したが、これに対して北朝鮮が反発したのだ。

 崔外相は上記の談話で「米国という帝国主義の実体が存在する限り、核保有はわが国の運命的選択だ」「非核化を強要し、憲法的地位を否定し侵奪するのなら、それは最も厳重な主権の侵害、違憲行為と見なされるだろう」とも主張した。1日に公開された任天一(イム・チョンイル)北朝鮮外務次官の談話も、国際法に違反する軍事協力を予告した北朝鮮とロシアとの関係について「平和を守る堡塁(ほうるい)であり、戦略的支点だ」と正当化する一方、「米日韓軍事同盟は悪性腫瘍のような存在」と批判し、さらにNATO(北大西洋条約機構)に対しても「ウクライナ事態勃発の張本人だ」と主張した。北朝鮮は26-27日に開催した最高人民会議で「核武器発展を高度化し、地域と世界の平和・安定を守る」という文言を憲法に記載することを決めた。2012年に核保有を憲法に明記し、昨年9月には核武力政策を法令化したが、今回はそれらに続き憲法まで改正して核開発の意志を誇示したのだ。

 韓国、米国、日本は28日午後、北核首席代表による協議で「破綻した国民生活は一切顧みず、核武力強化の意志を明確にした北朝鮮は開き直った態度で韓米日などに責任を転嫁している。これには深い遺憾を表明する」と指摘した。韓米日は同日、北朝鮮が10月中に発射を予告した「偵察衛星」、さらに北朝鮮とロシアによる高官級の交流や武器取引の動向に対する協力も約束した。韓国外交部(省に相当)も1日、崔外相の談話について「北朝鮮は虚偽に満ち、歪曲(わいきょく)された主張を続けている」「いかなる行動や主張をしても、核保有は決して認められず、国際社会による制裁もさらに厳しくなるだろう」と批判した。

金隠仲(キム・ウンジュン)記者

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  • ▲北朝鮮で9月6日に行われた戦術核攻撃潜水艦進水式でシャンパンの瓶を割って持ち上げた崔善姫(チェ・ソンヒ)外相。/労働新聞、ニュース1

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