文前大統領「朝鮮半島の緊張激化も対話なく心配」 南北首脳宣言16年迎え

【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)前大統領は4日、南北首脳宣言(10・4宣言)の採択から16年を迎え、フェイスブックに「対立が激化する国際秩序の中で朝鮮半島の緊張がますます高まっているが、その終わりが見えず対話の努力さえないことが非常に心配だ」と書き込み、「再び平和を目指して力を合わせるときだ」と訴えた。

 10・4宣言は2007年に当時の韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領と北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記が首脳会談で採択した。朝鮮戦争終戦宣言に向けた首脳会談の推進や黄海平和地帯の設置などを盛り込んでいる。

 文氏は「10・4宣言の大胆な構想はわれわれ民族の願いを込めた遠大な抱負であり、南と北が実践の意志を持てば十分に成し遂げられる具体的な目標だ」と強調。「その歴史的な宣言以降、11年の長い空白と後退があったが、国民の平和への願いが板門店宣言と平壌共同宣言でよみがえり、われわれが願う目標に一歩近づくことができた」と評価した。板門店宣言は文氏と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が18年4月の首脳会談で、平壌共同宣言は両氏が同年9月の首脳会談でそれぞれ署名した。

 文氏は先月19日にソウルで開かれた平壌共同宣言5周年の記念行事でも、「破綻した今の南北関係を思うと残念だ」と述べ、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権の安全保障政策を批判した。

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