専門家は「北朝鮮はロシアとの武器や技術の取引などを通じ、人工衛星とそれを打ち上げるロケット技術を急速に進展させている」との見方も示している。北朝鮮は今年5月と8月に二段ロケット以上の形で1回目と2回目の打上げにいずれも失敗したが、それからわずか89日後に問題を解決し、今回3回目の打上げを成功させた。北朝鮮は今年9月の金総書記とロシアのプーチン大統領との首脳会談後、当初10月に予定されていた3回目の打上げ日程を11月に先送りした。首脳会談で人工衛星関連技術の協力に合意し、これを3回目の打上げに生かしたと考えられる。
韓国軍当局は「ロシアの技術諮問団が北朝鮮に直接出向いて支援を行った」とにらんでいる。韓国国防部(省に相当)の申源湜(シン・ウォンシク)長官は19日にメディアを通じ「ロシアの支援を受けてエンジンの問題点をほぼ解消したと判断している」との見方を示した。韓国国家安保戦略研究院ミサイルセンターの張泳根(チャン・ヨングン)所長は「ロシアのエンジニアが北朝鮮に行き、打上げ失敗の原因を分析した結果を検討し、当時のデータをロシアが確認・検証するという次元での支援が行われたと推定している」と述べた。韓国統一研究院北朝鮮研究室の洪珉(ホン・ミン)室長は「ロシアの技術諮問は従来の設計で技術的課題だったエンジン性能の改善、段分離の精密度向上などを中心に行われたはずだ」と推測した。
北朝鮮は今後もさらに偵察衛星を打上げる計画だ。金総書記は同日「偵察衛星などをより多く打上げ、軌道に乗せて統合的・実用的に運用し、敵に関する価値あるリアルタイムの情報を豊富に提供し、対応態勢をより高めていかねばならない」と述べたという。
盧錫祚(ノ・ソクチョ)記者