韓国軍 東部の監視所から復元へ=北朝鮮に対抗

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮軍が2018年の南北軍事合意を受けて撤去した非武装地帯(DMZ)にある監視所(GP)の復元を始めたことを巡り、韓国軍当局は兵力や装備のみ撤収し建物を保存した東部の江原道・高城にある監視所から復元する方針であることが29日までに分かった。複数の政府消息筋が明らかにした。

 韓国と北朝鮮は南北軍事合意を受け、DMZ内のGPのうち10カ所ずつを爆破などで撤去。1カ所ずつについては兵力や装備を撤収し建物は保存した。この措置により、DMZ内の監視所は北朝鮮側が約160カ所から約150カ所に、韓国側は約60カ所から約50カ所に減った。

 江原道・高城の監視所は1953年に朝鮮戦争の休戦協定が締結されてからDMZの韓国側地域に最初に設置されたものだ。2019年には国の文化財にも指定された。

 韓国軍当局が同監視所から復元する方針を固めたのは、作戦的に重要な東部戦線の北端にあるためだ。

 軍当局は同監視所から復元し、残りの破壊した10の監視所は北朝鮮軍の復元作業を見極めながら対応していくとみられる。

 韓国は今月22日、北朝鮮の軍事偵察衛星の打ち上げを受け、南北軍事合意の効力を一部停止し、軍事境界線付近での偵察・監視活動を再開した。北朝鮮は23日、合意によって中止していた軍事的措置を復活させるとして、同合意の事実上の破棄を宣言。24日からは軍事合意に基づいて撤収した11の監視所に兵力を配備して監視所を設置し重火器を搬入した。

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