金正恩氏「韓国は第1の敵国・不変の主敵」 改憲の必要性を強調

【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)は15日に平壌で開かれた最高人民会議(国会に相当)で演説し、韓国を「徹頭徹尾、第1の敵国、不変の主敵として見なす」ために教育教養事業を強化するよう、憲法の条文に明記するのが正しいと述べた。また「戦争が起こる場合には大韓民国を完全に占領、平定、修復して共和国(北朝鮮)領に編入させる問題」を反映させるため憲法を改正する必要があるとも強調した。朝鮮中央通信が16日、伝えた。

 金正恩氏は、北朝鮮は韓国を「和解と統一の相手で同族という現実矛盾の既成概念を完全に捨て、徹底した他国、最も敵対的な国として規定した」とした上で、主権行使について正確に定めるため法律的な対策が必要だとの認識を示した。「自主、平和統一、民族大団結」といった表現も削除すべきだとし、憲法改正を次回の最高人民会議で審議すると表明した。

 南北を結ぶ交通手段をすべて断つために段階的な措置を取り、平壌に立つ記念塔も撤去するよう指示した。

 金正恩氏は国防力の強化を「一方的な『武力統一』のための先制攻撃手段」ではなく「自衛権に属する正当な防衛力」とし、「敵が刺激しない以上、決して一方的に戦争を決行はしない」と主張。一方で「戦争がわれわれの前に現実として迫るならば、回避しようと努力しない」と述べ、万全に準備した行動で完璧かつ迅速に臨むとした。

 韓国が定める境界線などは認めないとし、「大韓民国がわが領土、領空、領海を0.001ミリでも侵犯するなら戦争挑発と見なす」「大韓民国という実体を壊滅させ、終わらせる」などと警告。米国に対しても「想像できないほどの災いと敗北を与える」と威嚇した。敵への対応として「核武器を含む全ての軍事力を総動員し、断固として懲罰する」と強調した。

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