曺国スキャンダル検証本著者「いまだに韓国社会は曺国を知らない」

新刊「彼はその日、髪をかき上げなかった」著者イ・ジュンウ氏インタビュー

 「(法務部)長官候補に指名された後、曺国(チョ・グク)は人事聴聞会準備団に出勤し、バックパックを背負い、片手には毎日違うタンブラーを持っていた。かなりカメラを意識したアイテムだった。しかし、娘チョ・ミン氏の入試疑惑が指摘された8月20日は違った。バックパックも背負わず、タンブラーも持たず、髪をかき上げようともしなかった」(48ページ)

【写真】曺国をテーマにした展示会の作品『ケーキを持った曺国』

 国会の元補佐官が「曺国事態」検証過程を扱った書籍「彼はその日、髪をかき上げなかった」というタイトルは、2019年8月20日の曺国長官候補の出勤姿にちなんだものだ。チョ・ミン氏が高校当時、医学論文の第1著者に登載され、それを入試に活用したという疑惑が発覚した日だった。出版社(キパラン)は趙元法務部長官の疑惑前後で異なるイメージを表す象徴的な場面として、本のタイトルに選んだ。

 著者は「国民の力」シンクタンク「汝矣島研究院」のイ・ジュンウ企画委員(50)だ。曺国氏の聴聞会の際、自由韓国党の補佐官としてチョ・ミン氏の釜山大医学部院奨学金不正を掘り起こし、「曺国スナイパー」として知られた。無所属で国会議員選に落選し、一文無しになった後、国会事務室で4年間寝泊まりし、曺国疑惑を暴いた。昨年11月からは汝矣島研究院の事務室で寝泊りしながら直接経験した「曺国の恥部」を記録した。

 検証過程は至難の業だった。聴聞会資料には50億ウォン台の資産家である曺元長官が所有する車が現代自動車のアバンテ、ルノーサムスンのQM3だけしか記載されていなかったが、イ委員は妻のチョン・ギョンシム教授がいた東洋大学を探した。職員から「チョン教授がBMWから(現代の高級車)ジェネシスに乗り換えた」という証言を確保した。曺元長官のソウル市瑞草区のマンション駐車場を調査した。車のフロントガラスに東洋大のステッカーが貼られているかもしれないジェネシスを探すためだった。イ委員は「マンションにはジェネシスが多すぎて失敗した」と話した。

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  • ▲イ・ジュンウ汝矣島研究員企画委員/パク・サンフン記者

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