ウクライナと西側を支持する国に住む人は世界人口の36%…2023年度民主主義指数

世界全体の民主主義指数がまたも後退

 「世界の民主主義事情がここ10年余りで最も悪化し、今年各国で行われる選挙の60%は欠陥のある不公正な選挙」という分析結果が公表された。英国の時事週刊誌エコノミストの調査部門EIUは15日に2023年度の民主主義指数を発表したが、それによると昨年全世界の民主主義指数は5.23ポイントで、調査が始まった06年以来最低を記録した。ちなみにこれまでの最低は21年の5.28ポイント。同指数は2015年に最高の5.55ポイントを記録してから下落傾向が続いている。EIUは「権威主義の広がりと新型コロナに続き、ロシアによるウクライナ侵攻、アフリカでの内戦やクーデターなどの影響で世界の複数の国で市民の自由が制限されるようになった」と分析している。

【グラフィック】2023年世界の民主主義指数

 EIUは毎年167カ国・地域を対象に「完全な民主主義(8点以上)」「欠陥ある民主主義(6-7.9ポイント)」「混合政治体制(4-6ポイント)」「独裁政治体制(4ポイント未満)」に分類している。昨年は全世界人口の39.4%が独裁政治体制で生活していたが、これは2022年の36.9%を2.5ポイント上回る数値だ。完全な民主主義で生活する人口は世界でわずか7.8%だった。EIUは「ロシアを非難、あるいは西側に同調する国に住んでいるのは全世界人口の約3分の1(36.4%)で、残り3分の2に相当する63.6%はロシアを支持あるいは中立的な国で生活している」と説明した。

 トップはノルウェーの9.81ポイントで14年連続1位、以下ニュージーランド、アイスランド、スウェーデン、フィンランド、デンマークの順となった。最下位はイスラム武装勢力タリバンが支配するアフガニスタン(0.26ポイント)で、2021年から3年連続最下位だ。北朝鮮も後ろから3番目(165位)だった。

 韓国は「完全な民主主義」に相当する8.09点で22位だったが、アジアでは台湾(8.92ポイント、10位)と日本(8.40ポイント、16位)よりも低かった。米国は7.85ポイント(29位)と8年連続で欠陥ある民主主義とされた。ロシアは2.22点で144位、ロシアとの戦闘が続くウクライナは5.06点で91位だった。ウクライナは「脆弱(ぜいじゃく)だった民主主義が戦闘でさらに弱まった」と評された。

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