韓国野党が尹大統領を告発 「容疑者逃避させた」=前国防相の大使任命 

【ソウル聯合ニュース】韓国で昨年発生した水害の行方不明者を捜索中だった海兵隊兵士の殉職事件に絡み、捜査に圧力をかけたとして職権乱用の疑いで捜査を受けていた李鐘燮(イ・ジョンソプ)前国防相が駐オーストラリア大使として赴任したことを巡り、最大野党「共に民主党」は15日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領と趙兌烈(チョ・テヨル)外交部長官、朴性載(パク・ソンジェ)法務部長官を職権乱用や犯人逃避の疑いで高位公職者犯罪捜査処に告発した。

 李氏は2022年5月の尹政権発足後から23年10月まで国防部長官を務めた。共に民主党は李氏が在任中、海兵隊兵士の殉職事件に関し、警察に送られた海兵隊捜査団の捜査記録を回収するよう指示したなどとして、昨年9月に職権乱用などの容疑で告発した。告発を受け、法務部は李氏の出国を禁止したが、今月4日に駐オーストラリア大使に任命されたことを受け、禁止措置を解除した。李氏が10日に出国したため、共に民主党は「容疑者を逃避させた」などと非難している。

 共に民主党は尹大統領らを告発した理由について、「重要容疑者を大使に任命し、出国の根拠を与えたことは職務権限付与の目的に反する」として、「徹底的な捜査が必要だ」と主張した。

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