中国で拘束の元サッカー韓国代表 10カ月ぶりに釈放され帰国

【ソウル聯合ニュース】韓国の大韓サッカー協会は25日、中国当局に身柄を拘束されていた元韓国代表のMF孫準浩(ソン・ジュンホ)選手が釈放され、仁川国際空港から同日帰国したと発表した。孫選手は昨年5月から約10カ月拘束された。韓国外交部も同選手の拘束が終わり、帰国したと発表した。

 中国のプロサッカーチーム、山東泰山に所属する同選手は昨年5月12日に帰国しようとしていたところ、上海虹橋国際空港で公安当局に身柄を拘束された。同年6月、中国の公安当局は孫選手を臨時拘束から逮捕捜査の対象に転換した。

 孫選手は公職者でない企業関係者などが職務上の地位などを利用して金品などを受け取った容疑が持たれていた。このため八百長への加担や山東泰山への移籍を巡る金銭授受などが取り沙汰されていた。ただ、同選手は、これらの疑惑を強く否定したとされる。

 中国政府は「捜査中の事案」として、孫選手の具体的な状況を韓国政府と共有しなかった。韓国の外交当局は健康状態や人権侵害がないかどうかをチェックしてきたという。

 韓国外交部は拘束中の状況について、「中国当局とさまざまなルートを通じ意思疎通し、迅速かつ公正な手続きを取るよう協力を要請してきた」と説明。韓国内にいる孫選手の家族と緊密に連絡を取り合うとともに、20回以上に及ぶ領事面談を実施するなど必要なサポートを提供してきたと説明した。

 ただ同選手に関連する裁判が終わったのかどうかや裁判の結果については、具体的な内容が確認されていない。

 孫選手は2014年に韓国リーグでプロデビュー。20年にリーグ最優秀選手(MVP)に選ばれた。21年に山東泰山に移籍し、22年のワールドカップ(W杯)カタール大会には韓国代表として出場した。

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