尹大統領 医療界に「25年度の医療予算協議」提案 

【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は26日、中部・忠清北道清州市の韓国病院の医療スタッフとの懇談会後、大統領室の首席秘書官らに対し、2025年度(1~12月)の医療関連予算について話し合うことを医療界関係者に提案するよう指示した。李度運(イ・ドウン)広報首席秘書官が伝えた。

 尹大統領は懇談会で、「保健医療分野の予算規模が決まれば不要不急の支出を調整し、地域の医療インフラの拡充、必須医療の補償強化、R&D(研究開発)事業などの規模を決めることができる」とし、「そうしてこそ国民の生命と安全も守ることができる」と強調した。

 尹大統領はこの席で「予算編成の際、保健医療分野の財政投資を最優先に考慮する」とし、「保健医療財政を予算に反映するには、医療現場にいる医療スタッフの皆さんが1日も早く対話の場に出て積極的に意見を出さなければならない」とし、積極的に対話に応じるよう呼び掛けたという。

 尹大統領は同日午前の閣議でも「保健医療分野を安全保障や治安など国の本質的機能のような序列に置き、果敢な財政投資をする」とし「政府と医療界が1日も早く膝を突き合わせて協議してこそ保健医療分野の財政支出の優先順位を決め、来年の予算編成も可能になる」と強調した。

 大統領室によると、崔相穆(チェ・サンモク)経済副首相兼企画財政部長官が報告した来年度予算案の編成指針には、必須医療への支援が初めて財政投資重点分野に含まれた。

 保健医療分野に思い切った予算配分をする必要性を強調することで、医療界側に政府との積極的な対話を促したものと受け止められる。大統領室は「医療界との対話」を強調した尹大統領のメッセージをこの日、3回にわたって発表した。

 ただ尹大統領は大学医学部の定員を2000人増やす方針については固守する姿勢を崩しておらず、補完作業を急ぐ構えだ。

 尹大統領は韓国病院の医療スタッフとの懇談会で、地域医療や必須医療を立て直すために推進する医療改革の必要性を改めて説明。「地域医療、必須医療の崩壊を防ぎ、医療システムを正常化するために医療改革を推進する」とし「地域の総合病院は地域医療・必須医療の最初の関門」と強調した。

 韓国病院の宋在承(ソン・ジェスン)院長は医学部の定員拡大について、「歴代政権でできなかったことだが、未来のために大きな決断をされたことに感謝する」とし、「地域を中心に医療スタッフが拡大すれば、医師の増員に大きく役立つだろう」と述べたという。

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