韓国海洋警察、麗水沖で貨物船拿捕 対北朝鮮制裁違反の疑い

 北朝鮮を出港し中国経由でロシアに向かっていた1隻の貨物船を韓国海洋警察が南海上で拿捕(だほ)し、現在調査を行っていることが3日までに分かった。貨物船は国連安保理の対北朝鮮制裁に違反した疑いがあるという。韓国は2017-21年に対北制裁違反容疑で複数の貨物船を拿捕し調査を行ったことはあるが、今回のように領海内で拿捕するのは異例だ。

【写真】拿捕された無国籍の船舶

 今回拿捕された貨物船は過去にトーゴ船籍だった「DE YI」で、先月30日に全羅南道麗水沖合の海上で韓国海洋警察が拿捕した。現在釜山市内の岩南公園沖に停泊している。

 この貨物船は先月17日に中国山東省の石島港に立ち寄り、韓半島を回ってロシアのウラジオストクに向かっていたが、以前北朝鮮の南浦港にも立ち寄っていたことから、韓国当局は国連安保理の対北朝鮮制裁に違反した可能性があるとみて中国人船長などから事情を聴いている。ただし船長らが非協力的で、現時点で積み荷の内容は確認できていないという。

 北朝鮮はこれまでトーゴ船籍の貨物船を利用し、安保理制裁で禁止されている石炭やぜいたく品などの取引を行ってきた。2019年1月に韓国政府は北朝鮮産石炭を第三国に運んでいたトーゴ船籍の貨物船「タレント・エース」を群山港に抑留し調査を行った。

 2018年にもトーゴ船籍の貨物船が平壌に送られたベンツ・マイバッハ600プルマン・ガードやマイバッハ62など高級車の運搬に関与していた。その後トーゴ政府は北朝鮮船舶のトーゴ船籍を剥奪し、他の北朝鮮船舶にもトーゴ船籍を付与していない。

金真明(キム・ジンミョン)記者

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