起亜がEVラインアップ強化へ 成長鈍る市場を普及モデルで攻略

【ソウル聯合ニュース】韓国・現代自動車の子会社、起亜は5日、ソウル市内で株主と投資家向けの説明会を開き、中長期の事業戦略と財務目標を発表した。

 今年の発表では、昨年発表した「起亜2030戦略」を具体化するとともに、電気自動車(EV)の販売鈍化など世界的な環境変化への対応策を提示することに注力した。

 主な目標としては、2030年までに▼エコカー248万2000台を含め、世界で年間430万台販売▼EV同160万台販売▼パーパス・ビルト・ビークル(PBV、特定目的の車両)同25万台販売――を掲げた。

 販売台数に占めるエコカーの割合は、今年の24%から30年には58%に増やす計画だ。昨年提示した30年の目標(55%)から3ポイント引き上げた。  

 また、26年までにEV市場の成長速度が鈍化すると予想。対応戦略としてハイブリッド車(HV)のラインアップ強化とEVの普及モデル投入を打ち出した。

 昨年発売した多目的レジャー車(RV)「カーニバル」のハイブリッドモデルを含め、今年のハイブリッド車のラインアップを6種に増やし、26年に8種、28年には9種とほとんどの車種でハイブリッドモデルを展開する計画だ。

 ハイブリッド車の販売目標も24年に37万2000台、26年に57万4000台、27年に60万2000台、28年に80万台、30年に81万7000台と設定。目標が達成できれば、今年12%と予想されるハイブリッド車の割合は28年には19%まで上昇する。

 起亜はEVの販売が鈍化する中でも、普及モデルの投入による電動化でのリーダーシップ維持に意欲を示した。

 EVの販売台数目標は24年に30万7000台、27年に114万7000台、30年に160万台に設定。27年からはEVをハイブリッド車の2倍近く販売する戦略を立てた。

 起亜は今年上半期に発売する「EV3」を皮切りに、「EV2」「EV4」「EV5」など計6種をEVの普及モデルとして投入する。

 普及モデルの販売台数は24年に13万1000台、25年に26万3000台、26年に58万7000台と予想した。

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