「休憩時もロッカールーム・部屋に呼んで暴言」

「『チーム練習なかった』発言はうそ」

 昨年2月の平昌冬季五輪スピードスケート女子チームパシュート(団体追い抜き)準々決勝で、チームメイトで先輩の盧善英(ノ・ソンヨン)を置き去りにしてゴールした「いじめレース」騒動を起こし、バッシングを受けたキム・ボルム(25)=江原道庁・写真=が、盧善英(29)からずっといじめを受けていたと主張した。

 キム・ボルムは11日、総合編成チャンネル「チャンネルA」のニュース番組インタビューで、「選手村に入村した2010年冬から平昌五輪があった昨シーズンまで、韓国代表だった期間に盧善英選手にいじめられていた」と告白、「コーチにラップタイム30秒と指示され、それに合わせて滑っていると、(盧善英に)『ゆっくり滑れ』と大声でののしられ、練習を妨害された」「休憩時間中もロッカールームや部屋に呼び出されて暴言を浴びせられることが多かった」と主張した。

 キム・ボルムはこうしたこともあって、スケートの実力向上に困難をきたしていたと語った。こうしたことについて指導者たちに何度も話をしたが、指導者たちが盧善英を呼んで指摘すると、盧善英は「なぜキム・ボルムのことばかり味方するのか」と反論するので解決に至らず、結局指導者たちにも「我慢しろ」と言われたという。

 平昌五輪スピードスケート女子チームパシュート準々決勝で、キム・ボルムは終盤に体力が落ちた盧善英を置き去りにし、パク・チウと2人だけで先にゴールした。釈然としないレース内容や、試合直後に盧善英のせいだと受け取れるようなインタビュー発言もあって、世論の怒りを招いた。盧善英は当時、報道機関とのインタビューで、「一度もチームパシュートの練習を一緒にしたことがない」「キム・ボルムら特定の選手たちは泰陵選手村ではなく韓国体育大学で練習をしたため、息が合わなかった」と主張していた。

 キム・ボルムはこれについて、「2017年のワールドカップ(W杯)終了後、12月15日から泰陵選手村で一緒に練習した。試合二日前には、コーチングスタッフや選手たちが集まってチームパシュートについて相談した」「韓国体育大学で別に練習したのは、会長杯大会が開催されていて泰陵スケートリンクが使用できなかった五日間だけ」と反論した。

 キム・ボルムはレース内容については、「チームパシュートでは後ろの選手と先頭の選手の間が開いた時、後ろの選手が声を上げて知らせるのが慣例で、私たちもいつもそうしてきた。しかし、五輪時、盧善英選手は後れを取ったのにもかかわらず、そのことを特に知らせてくれなかった」と述べた。

 また、盧善英は当時、「私だけが知らない作戦があったようだ」と主張したが、その主張とは違い、盧善英が最後の2周を一番後ろで滑走するという作戦は五輪1年前の江陵世界選手権と札幌アジア冬季大会時にも同様に使っていたものだとキム・ボルムは説明した。この報道内容について、盧善英の見解を聞こうとしたが、連絡が取れていない。

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