海外にもファンが多いある韓国の有名芸能人は、海外ファンを対象にファンミーティングを開いた後、1回当たり数十万ウォンのチケットや各種グッズの販売代金を父母名義の口座に隠していた。また、プロダクションを設立後、親戚が社員として働いたように見せかけ、架空の人件費を支払う手口で所得をごまかしていた。この芸能人は脱税所得でビル、住宅、乗用車などを購入し、海外旅行にも出掛けていたが、税務当局に摘発され、10億ウォン(9200万円)以上の追徴課税を受けた。

 韓国国税庁は16日、税金を適正に支払わず、ぜいたくな生活を送る高所得脱税容疑者122人を対象に全国一斉に税務調査に着手すると発表した。今回の調査対象は基本的に年収10億ウォンを超える事業者で、内訳は▲ユーチューバーやソーシャル・インフルエンサーなど新種の業種、好況業種に属する54人▲会計士など専門家による指南で知能的な脱税に及んだ40人▲申告所得からみて、どうやって財産を形成したのか説明がつかないぜいたくな生活を送っている28人--だ。

 国税庁のこれまでの調べでは、テレビでおいしいと紹介された飲食店がカードではなく、主に現金で支払いを受け、売り上げをごまかしていたほか、同じ店が子女や法人の名義で開業、廃業を繰り返す手口で脱税に及んでいた例も摘発された。

 国税庁は次世代国税行政システム(NTIS)のデータと外国為替資料、金融情報分析院(FIU)の情報などを総動員し、脱税容疑を全方位的に検証し、対象者を選んだ。国税庁のイ・ジュンオ調査局長は「税金も払わずにぜいたくな生活を見せつけている一部の高所得事業者は一般国民に虚脱感を与えている。厳正な調査を行い、課税された税金が実際の徴収されるよう、税務調査の実効性も極大化していく」と説明した。

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