▲今月7日午後、ソウル市鍾路区孝子洞の青瓦台前で行われた「12・7李石基(イ・ソッキ)釈放大会」で、グランドピアノ50台を動員して合奏する参加者たち。グランドピアノのほかにもギター、ウクレレ、ハーモニカの演奏で、歌手アン・チファンの歌『人の方が花より美しい』を歌った。写真=イ・ウンヨン朝鮮Biz記者

服の色そろえ青瓦台目指し行進…ピアノ・ギター動員公演も

汝矣島では「チョ国を忘れるな」集会、妻に応援の手紙送付運動

 7日午後3時ごろ、水色の服を着た群衆数千人がソウル市鍾路区の光化門広場から青瓦台に向かって踊りながら行進を始めた。往復4車線の道路いっぱいに広がった隊列の先頭では、約300人が太鼓をたたき、手作りの打楽器も動員して場を盛り上げた。後ろからやってくる群衆はそのリズムに合わせて群舞を繰り広げた。司会者がスピーカーを通じて「この(太鼓の)音は野蛮を振り払う正義の太鼓の音」「堅く閉ざされた監獄の扉をたたく音」と叫んだ。

 最終的に到着した青瓦台の展示館「サランチェ」近くにはグランドピアノが数十台置かれていた。ギターやハーモニカなどほかの楽器も見えた。主催者側は「ピアノ50台、ギター100本、ハーモニカ100本からなる450人の合奏団が李石基(イ・ソッキ)議員の釈放を願う公演を準備した」と紹介した。この集会は李石基・元国会議員の釈放を要求する集会だった。李石基元議員は北朝鮮と同調して国家基幹施設を攻撃する方法を話し合ったとして2013年に懲役9年を言い渡されて服役中だ。

 親北(親北朝鮮)、親文(親文在寅〈ムン・ジェイン〉大統領)団体主導の集会が、特定の人物の偶像化や宗教的崇拝の様相を呈してきている。

 この日の李石基釈放集会には、全国民主労働組合総連盟(民労総)など56団体が参加した。午後2時からソウル駅・独立門・乙支路・鍾路などから団体ごとに行進を始め、光化門広場に集結した。それぞれ別の団体に所属しているのにもかかわらず、参加者たちはおそろいの水色のジャケットを来て水色の旗を振った。一部では、数百人が李石基元議員の顔写真がプリントされた水色のピケットを手にしていた。参加者たちは司会者の指揮に合わせて「我々が李石基だ!」と声を合わせて叫んだ。球場やコンサート会場で、応援するチームやアイドルを象徴するカラーの服をおそろいで着るファンたちのような行動だった。そして、歌手アン・チファンの歌『人の方が花より美しい』を合唱した。

 集会では、獄中から送られた李石基元議員の手紙が朗読された。李石基元議員は手紙に、「階級の問題で与党と野党が全く変わらないということがそっくりそのまま明らかになった。農地改革のように、資産再分配政策など大胆かつ根本的な発想が必要だ」と書いた。朗読が終わると、1人の集会参加者がステージに上がり、「司法府の誤った判断を大統領が、政府が正さなければならない」と叫び、李石基元議員の手紙に応えた。

 同じ日に、ソウル・汝矣島では「司法改革積弊清算汎国民市民連帯」(市民連帯)がいわゆる「検察改革」と高位公職者犯罪捜査処の設置を要求した。市民連帯は「チョ国(チョ・グク前法務部長官)守護集会」を開いた団体だ。ここで集会参加者たちは黄色の風船を手にしていた。汝矣島公園の近くから汝矣大路の5-7車線約500メートルが黄色の風船で覆われた。主催側はステージに上がり、「チョ国前長官とその家族のことを忘れてはならない。我々は義理のある国民になろう」とシュプレヒコールを上げた。ソウル市瑞草区の大検察庁前でも「共にチョ国守護検察改革」という団体が「瑞草月光集会」を開き、「チョ国守護! 検察改革!」と叫んだ。

 親文系インターネット掲示板では、逮捕・収監されたチョ国前長官の妻・鄭京心(チョン・ギョンシム)東洋大学教授にあてた「応援の手紙を送る運動」が行われている。運営サイドが「つらい収監生活を過ごしていらっしゃる鄭京心先生にクリスマス・年末年始の手紙を1通ずつお送りしましょう」という公示を掲載、鄭京心教授の収監番号とソウル拘置所の郵便受けの住所を公開した。すると、会員たちは「記念ショット」にコメントをつけた。「鄭京心教授頑張ってください。我々がチョ国だ!」と書かれた手紙とクリスマス・シールが付いた封筒などの写真がアップされた。

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