コロナ問題以降、夫婦が家で一緒に過ごすようになる中、不和が増えて離婚も増加するという見方は多かった。しかし韓国では離婚が減っていることが判明した。

 

 韓国統計庁が25日に明らかにしたところによると、今年1月から10月までの離婚件数は8万8455件で、昨年の同じ時期より4.3%減った。これまで2018年と2019年には離婚が増える傾向にあったが、3年を経てそうした流れが覆る可能性もあるのだ。とりわけ今年3月には、離婚件数が昨年同期比で19.5%急減ということもあった。

 米国・英国などでは「コビディボース(Covidivorce)」という新造語が流行している。コロナ(Covid)と離婚(divorce)の合成語だ。コロナ問題で外出が減り、在宅勤務が増え、夫婦が家でくっついて過ごす時間が長くなり、そうした中で夫婦の不和もまた増加しているわけだ。韓国でもそうなるだろうという予想があったが、現在のところ外れていることになる。

 さまざまな理由がある。以前は顔をきちんと見ることもできずに暮らしていたが、コロナを理由に家で一緒に過ごす時間が増え、むしろ関係が良くなることもあり得るという。統計庁の関係者は「海外でも、コロナが夫婦関係に及ぼす影響は複合的かもしれないという研究が出ている」と語った。

 ソーシャルディスタンスや外出自粛が影響を及ぼした可能性もある。韓国政府が集計している離婚件数は、官庁に届出があったものを基準にしている。ところがコロナ以降、外出を自粛する中で、裁判所へ離婚争いに行ったり官庁へ届出に行ったりするのを避けているのだ。加えて今年は、コロナで裁判の休廷もひんぱんにあった。このため、今後コロナの拡大が沈静化すると、外出が増えて離婚件数が増えることもあり得る。

 結婚が急激に減ったことも離婚減少に影響を及ぼした。今年1月から10月までの婚姻件数は、昨年同期比で10.6%急減した。離婚しようと思ったらまず結婚からしないといけないので、新婚夫婦が減れば離婚件数もまた経る傾向がある、という説明だ。昨年、離婚夫婦の5組に1組(21%)は結婚4年未満の新婚夫婦だった。

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