■韓国が自ら孤立を招いていることを懸念

-今年2月に米議会上院のメネンデス外交委員長が本紙とのインタビューで「文大統領が中国共産党創立100周年を祝ったことに失望した」と述べた。どう考えるか。

 「中国に対抗するため各国による連合体が組織されている。オーストラリア、日本、米国、英国などは結集を始めた。これに参加しない国の一つがすなわち韓国だ。韓国は同じような考えを持つ民主主義国家の間で自ら孤立を招いていると懸念している」

 この問題でチャ氏は一つの図を示した。米国、日本、オーストラリア、インドの連合体であるクアッド4カ国と韓国がそれぞれどれだけ連結されているかを示すものだった。インフラ開発に融資する「ブルー・ドット・ネットワーク」など、複数のプロジェクトに参加した国々は実線でつながっていた。しかし韓国はこれについて参加の検討を意味する点線が少しあるだけで、参加が確定したわけではなかった。

-この図は何を意味するのか。

 「米国、日本、オーストラリア、インドの間は実線や点線など複数の形で互いにつながっている。相互関係がいかに活発かを示している。ところが韓国は他国とつながった実線が一つもなく点線だけだ。現時点で参加が正式に決まったプロジェクトはなく、基本的に(米中間であいまいな態度を取る)ヘッジング(リスクに対して保険をかけること)をしていることを意味する。他国と比較して韓国が距離を置いていることが分かる。非常に懸念すべき方向に向いているのだ」

-このような懸念は米国にもかなり広がっているのか?

 「バイデン政権の関係者にこの図を見せるたびに、誰もがこれを欲しがる。韓国が離れつつあるとの懸念と一致するからだ。人権問題もこれとつながっている。韓国は香港や新疆ウイグル自治区について特に何も言っていない。そのため韓国が(米国の同盟国の中で)弱点になっていると心配している。バイデン政権はこの弱点を強化したいと考えている。そのためCSISは韓米同盟に向けた提言を行った。トランプ前政権の4年間、そして文在寅政権の4年間に(韓米同盟は)弱体化した。人権問題はその中の一つの要素だ。

-何が最も大きな問題なのか。

 「結局はいつも北朝鮮との関連がある。韓国は中国に対抗する意思が弱い。北朝鮮問題で(中国との協力関係が)害されると考えているからだ。THAAD(高高度防衛ミサイル)報復も非常に強い印象を残した。あのようなことがまた起こらないことを願うということだ。しかし私の見立てではこのような論理は少しおかしい。(中国からの)報復を恐れるのであれば、自分だけでなく(対抗する)グループに参加した方がよい。それは事実だ。クアッドがとても良い例だ。(米国では)専門家の多くが『韓国はクアッドに参加すべきだ』と考えている。誰もが韓国のクアッド参加は必要と考えているのだ。ところが私の理解では、韓国はクアッドへの参加要請を受けたにもかかわらずこれを断った。

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