韓国政府が390人以上のアフガニスタン人を韓国国内に移送する決定を下したことを受け、難民収容を巡って激しい論争が起こっている。2018年に済州島に561人のイエメン人がビザ無しで入国した際「難民収容」を巡る激しい議論が起こったが、今回もこれと同じような状況だ。

 現地から来るアフガニスタン人は韓国に到着すると直ちに忠清北道鎮川郡の国家公務員人材開発院に収容される予定だ。ここは昨年のコロナ感染直後、中国武漢に住む韓国人たちが一時滞在した施設だ。鎮川郡の地元住民の反応は大きく分かれている。地元の母親たちが集まるネット上のグループなどには「なぜまた鎮川なの?」「娘がいるので子供たちの安全が心配」などの書き込みが相次いだ。鎮川郡のソン・ギソプ郡守(首長)は25日午前、現地の徳山邑にある忠北革新都市出張所で住民との話し合いの場を持ち「人道的な次元で地域住民も政府の決定を受け入れてほしい」と要請した。

 ネット上でも激しい議論が続いている。今月24日には青瓦台(韓国大統領府)の国民請願掲示板に「難民を受け入れないでほしい」という書き込みがあり、わずか1日で2万人以上がこれに賛同した。同じ日には「アフガニスタン難民に国境を開いてください」という逆の請願もあり、25日午後4時の時点で965人がこれに賛同した。

 難民受け入れに賛成する人たちは「人道的な次元で支援を行うべきだ」と主張している。韓国国内の難民支援団体が集まる難民人権ネットワークは25日「数百人の命が懸かっている難民支援が『やりたくない宿題』になってはならない」と呼び掛けた。ネットには「温かく迎えよう」「国格に見合った措置を」などの書き込みも相次いでいる。

 これに対して「イスラム教徒が大量に入ってくるのは心配」「税金で食べさせるのか」といった反対の意見もある。パク・ソンジェ弁護士は「アフガニスタンは韓国とは違った宗教や文化的背景を持つため、最終的に彼らと共に生活するしかない国民の間から反対の声が出始めている」とコメントした。

 政界でも賛成と反対の意見が分かれている。革新系野党・正義党の張恵英(チャン・ヘヨン)議員は「アジアで最初に難民法を制定した大韓民国として果たすべき役割がある」と主張した。これに対して保守系野党・国民の力のチョ・ギョンテ議員は「わが国に協力したという理由で韓国に連れてくるアフガニスタン人の中にタリバンとつながった者はいないと確信できるのか」と疑問を呈した。

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