チョ・グク元法相夫妻の「子女入試不正」疑惑を巡る裁判で、息子が米国の大学に在学していた際に受けた試験の問題をチョ元法相夫妻が一緒に解いていた証拠を韓国検察が公開した。

 韓国検察は、2019年12月にチョ元法相夫妻を起訴した。このときの起訴内容には、2人が米国ジョージタウン大学に通っている息子から「民主主義に関する世界的視角」科目のオンライン試験問題を受け取り、回答を送った罪も含まれていた。チョ元法相夫妻が2016年11月と12月、息子の試験問題を一緒に解いてやったことで、息子はAの成績を挙げたという。

 ソウル中央地裁刑事合議21-1部(裁判長:馬晟寧〈マ・ソンニョン〉部長判事)で2日に開かれた裁判で、試験当時、チョ元法相夫妻と息子がオンラインのチャットルームで交わした会話の内容が公開された。息子が「1時に試験がある」と言うと、チョ元法相は「私は下から上に、お前は上から下に、あなた(妻のチョン・ギョンシム元教授)は思ったままに(問題を解こう)」と言った。チョ元法相は息子に「問題を電子メールで送って」とも言った。検察側は「当該科目の教授が『こんなやり方で試験を受けたことが発覚していたら0点で処理しただろう』と証言した」と明かした。

 さらに、検察はこの日、2018年に息子が大学院の入試に相次いで落ちて韓国軍に入隊すべき状況になったことから、チョン元教授が他の教授らに入試関連の請託を行った、と主張した。チョン元教授がソウル大学のS教授を訪ねて「延世大学や高麗大学の教授に息子を推薦してほしい」と言い、S教授がこれらの大学教授に推薦してやったという。検察は「チョ元法相も請託を認めるなど、共謀したことが明白」とした。

ピョ・テジュン記者

ホーム TOP