(アンカー)

 しばしば「ドローン」と呼ばれている無人機は、今や航空戦力のかなりの割合を占める新たな兵器として定着しています。韓国軍当局は北朝鮮が約1000機の無人機を保有しているものと推定しています。こうした無人機が随時、韓国側に飛来して、境界線に近い地域の軍事情報を集める可能性があるという意味です。

 では、北朝鮮軍の無人機はどれほどのレベルにまで達しているのでしょうか。キム・テフン記者が専門家の意見をうかがいました。

 (記者)

 2014年3月、京畿道坡州市内と白ニョン島(ペンニョンド=仁川市)に墜落した北朝鮮の無人機には日本製カメラが付いていました。

 1機はソウル市内中心部を通過して青瓦台(大統領府)上空まで到達し、大統領執務室をはじめとする施設を撮影しました。

 その3年後の2017年に江原道麟蹄郡内の山で発見された無人機には、慶尚北道星州郡にあるTHAAD(終末高高度防衛ミサイル)基地の写真10枚がカメラに写っていました。

 (朝鮮中央テレビ〈2017年5月〉)

 「あのように何の防衛施設もなく、丸裸の状態だ」

 衛星偵察技術により1メートル以下まで判別できるほど発展しているので、無人機での撮影そのものによる脅威が大きいわけではありませんが、リアルタイムでの探知・撃墜が容易ではないため、攻撃用や自爆用に使用される恐れが常にあります。

 (パク・ウォンゴン梨花女子大学教授)

 「ウクライナ侵攻から北朝鮮は多くの教訓を得ている。ドローンはかなりの破壊力を発揮している」

 韓国軍は、北朝鮮が無人機を少なくとも300-400機、多ければ約1000機保有しているものと推算しています。

 中国の「D-4」を改造した「パンヒョン」や、偵察と攻撃の任務を並行できる「トゥルミ」という機種もあります。

 今回の北朝鮮の無人機は、性能を改良した新型機種である可能性があります。

 韓国軍は現在、「サーチャー(Searcher)」や「ソンゴルメ(ハヤブサの意)」などの偵察用無人機を運用中しており、軍団級次世代無人機を開発中です。

 テレビ朝鮮キム・テフンでした。

(2022年12月26日放送 TV朝鮮「ニュース9」より)

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