韓国与党・国民の力の尹在玉(ユン・ジェオク)院内代表は24日、「違法行為の前科を持つ団体が今回の集会のように他人の法益や公共の安寧秩序に直接脅威を与えることが明白な集会・デモは制限することも検討する」と述べた。

 これは、尹院内代表が同日午前、国会の「公共秩序確立と国民権益保護のための党政協議会」後の記者会見で、「今後は集会について、届け出段階でも徹底的に対応しなければならない(ということで意見が一致した)」とした上で述べた言葉だ。また、「『通勤時間帯の都市中心部における主要道路上で開催する集会・デモも届け出段階で制限せざるを得ない』という意見がまとまった」とも語った。

 尹院内代表はさらに、全国民主労働組合総連盟(民労総)傘下の全国建設労働組合(建設労組)の1泊2日間にわたる「野宿集会」に言及、「野宿自体を、単に(広場などに)泊まっているという問題ではなく、集会・デモの延長と見なして対応する必要がある」として、自身が発議した午前0時から午前6時までの集会・デモ禁止法案を中心に野党と協議を進めると述べた。

 民労総の集会に関しては、KBSのアンカーが18日夜9時のニュース『ニュース9』で集会の違法性をめぐる議論を取り上げたレポートを紹介したが、「事実と異なるコメントをした後、服を着替えてコメントを一部修正し、再収録した映像に差し替えた」と指摘されている。

 KBS放送人連合会やKBS労働組合などによると、18日の『ニュース9』で、イ・ソジョン・アンカーは「警察『建設労組集会、強力処罰』を宣言…『恣意(しい)的解釈』騒動も」という見出しのレポートを紹介した際、「警察は数日前、建設労組の1泊2日集会について違法だとクギを刺し、強く処罰すると明らかにしました。ところが、どういう部分が集会・デモ法(『集会およびデモに関する法律』)に反するのかという論争が広がっても、警察は明確に答えられませんでした」と言った。しかし同日、警察は公式記者会見後の記者とのやり取りで、民労総建設労組集会のどのような行為が「集会およびデモに関する法律」に違反しているのか、具体的な事例まで提示していた。

 イ・ソジョン・アンカーが同日紹介したリポート本文も、「(16日から1泊2日間、ソウル中心部で行われた建設労組の集会に関し、交通渋滞や騒音などの苦情を受け付けた)警察庁の尹熙根(ユン・ヒグン)庁長は建設労組の集会を違法だと規定し、厳罰に処すると発表した」「違法と規定する根拠は道路占拠や騒音、解散命令に応じないことなどだが、特に『夜間の文化祭』を口実に違法な集会をしたら解散させると言った」という内容だった。このレポートをまとめた記者は「違法集会の前科があれば(今後)同様の集会を禁止する」という警察方針について、「基本権侵害論争が巻き起こった」と言ったが、イ・ソジョン・アンカーは「『どのような部分が集会・デモ法に違反するのか』という論争が巻き起こった」と歪曲(わいきょく)して伝えたのだ。

 これに対してKBSのA記者は翌日、社内報道掲示板に「建設労組集会の処罰関連(報道における)イ・ソジョン・アンカーのコメント、明白な誤報です」というタイトルの文を書き込み、イ・ソジョン・アンカーのニュース導入部のコメントは事実と違うと指摘した。A記者は「該当のコメントは取材・リポートした記者の原文まで歪曲した誤報だ」「当日の(ほかの)複数の記事を見れば、警察は公式記者会見後の記者とのやり取りで、徹夜集会における建設労組のどのような行為が『集会およびデモに関する法律』に違反しているのか、さまざまな事例を具体的に提示している。さらに、アンカーが紹介した該当レポートの本文にも『違法と規定する根拠は道路占拠と騒音、解散命令に応じないことなど』という内容がある」と述べた。

 A記者の指摘後、KBSは19日夜10時41分にイ・ソジョン・アンカーがコメントを修正して再収録した「アンカー・コメント画面」を該当レポートの導入部に挟んでいたことが分かった。これに関して、KBS放送人連合会とKBS労働組合は23日に配布した声明で、「イ・ソジョン・アンカーが民労総に対する偏向性にまみれたアンカー・コメントをしたことに対し、A記者が問題点を指摘するや、翌日そのアンカー・コメント画面をこっそり差し替えた」と明らかにした。KBS労働組合は「23日現在、KBS『ニュース9』の『見逃し配信』動画を見ると、イ・ソジョン・アンカーの服装が変わっているのが分かる」「服装だけではなく、アンカー・コメントも変わった」と言った。

 KBS労組は「服装が変わったのを見ると、当日ではなく、それ以降に新たに収録して差し替えたようだ」「誤報を認めなかっただけでは飽き足らず、その誤報を隠ぺいし、あたかも歴史的に何の問題もなかったかのように覆い隠し、操作したのはなぜなのか」と問いただした。

キム・ミンソ記者

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