▲日本維新の会・馬場伸幸代表/フェイスブック

 日本の野党第2党となった「日本維新の会」の馬場伸幸代表(58)は6月15日、本紙とのインタビューで「韓国は同じ価値観を共有する隣国であることは間違いない」「日本は韓国とは絶対に良好な関係を築かねばならない」と述べた。馬場氏は「日韓が良好な関係を築けなければ東アジアの平和と安定は絶対に実現できない」とも明言した。馬場氏が代表を務める保守系野党「日本維新の会」は今年4月の統一地方選挙で旋風を巻き起こした。主要な支持基盤となっている大阪はもちろん、市議会議員や県議会議員だけで800議席近くを保有している。議員定数削減や歳費の削減など政治改革の実行はもちろん、馬場氏のような「高卒の庶民政治家」も一定の役割を果たしたとされている。

 馬場氏は高校卒業後、ファミリーレストランの厨房(ちゅうぼう)で3年間働き、その後は国会議員の秘書を7年、市議会議員を19年務め、大阪で衆議院議員当選4回の経歴を持つ。「嫌韓で極右」とされる日本維新の会のイメージについて馬場氏は「誤解だ」「私が知る限り(日本維新の会に)韓国についておかしな思いを持つメンバーはいない」と断言した。

-日本維新の会は嫌韓か

 「韓国とは絶対に良好な関係を築かねばならない。日本国民は音楽やドラマ、化粧品などで韓国のことが大好きだ。日本の若い世代は約90%が韓国のことが好きだが、日本維新の会は若いメンバーが最も多い政党だ。誤解の背景には10年ほど前、当時維新の会代表だった橋下徹氏が慰安婦問題で「(「なぜ日本軍慰安婦だけが問題になるのか」などと)非常に奇妙な発言をしたため、韓国人の感情に傷を負わせたことが大きく作用したと思う。今橋下氏は日本維新の会と全く関係ないタレントに近い人間だ」

 馬場氏は日本維新の会の「維新」について「韓国の維新体制とは関係ない」として、英語の党名について改革を意味する「Japan Innovation Party」であることを強調した。

-尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領をどう評価するか。

 「率直に言って文在寅(ムン・ジェイン)前大統領はどこを向いていたのか、(韓半島に対する)安全保障をどう考えていたのか理解できない人間だったが、尹大統領は違っていた。韓国であれ日本であれ国と国民にプラスになるのであれば、支持率が下がってもやるべきことをやる。それが偉大な政治家だ。政治経験のない検事出身の尹大統領は公正さや正義といった尺度を抱いて人生を生きてきたようだ。政治だけをやってきた政治家は支持率を上げるため大衆に迎合する。韓国では一部の政治家が反日感情を本人の政治力を維持する道具として何度も使ってきた」

-なぜ維新の会は日本で人気があるのか。

 「日本維新の会は自民党と同じく保守だが、改革保守だ。余分なものを落とせば国民は納得する。例えば(日本維新の会が過半数を確保している)大阪府議会では過去12年間で議員定数を109人から79人に減らし、給与も30%削減した。政治家自ら損をする改革を実行すれば、官僚に対しても政策面においても同じ改革を進めることができる」

-自民党と手を結び「戦争できる日本」に向かうのか。

 「(平和憲法である)憲法第9条の見直しについては歴史問題で多くの人が心配していることは知っているが、『自衛隊は必要ない』と考える日本人も今『ゼロ』だと思う。永世中立国とされるスイスにも軍隊はある。憲法を見直して自衛隊を軍隊として認め、その一方で(自衛隊が)先制攻撃を行う部隊でも組織でもなく、国を自ら守る軍隊であることを明確にするということだ」

-岸田内閣の「反撃能力保有」の主張に賛成か。

 「もし北朝鮮が日本の国土を攻撃するか、そのような状況が非常に近づいた場合、相手国の領土ではなく、(日本を)攻撃する武器や装備を(自衛隊が)攻撃することには賛成する。しかし戦争を行うという形の先制攻撃には反対だ。率直に言って日本は戦争などできない。最近の若い世代に『戦争が起こったら軍隊に行くか』と聞いたら、即座に『嫌だ』と答えるだろう」

-元から政治家志望だったのか。

 「本来の夢は飲食店を開くことだった。ファミリーレストランの厨房で働き、21歳の時に国会議員の秘書になった。30歳になったら独立して商売を始めるつもりだったが、議員から『市議会議員選挙に出なさい』と言われた。当選した日に頭の中のスイッチが変わった。『政治を始めたのでトップまで行こう』と心に決めた」

-地方選挙における維新旋風後の目標は。

 「次の選挙で野党第1党になることだ。さらにその次の選挙では自民党と競争できるほどにまで議席を増やしたい。その次は政権与党になることが目標だ。私は野球でいえば4番バッターではなく、8番打者兼捕手だ。性格的に派手なことは好きでない。自分に与えられたポジションで組織を守ることが若い時からの私のやり方だった。そのようにして維新の会を第1党に育てたい。維新の会が政権政党になった時、私が党の代表であれば首相をやるだろう」

東京=成好哲(ソン・ホチョル)特派員

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