▲イラスト=UTOIMAGE

 今年初め、韓国人親子2人を含む72人の命を奪ったネパールの旅客機墜落事故の原因がパイロットの単純なミスだったことが分かった。ロイター通信などの外信が28日(現地時間)に報道した。

 報道によると、ネパール調査委員会は前日27日に最終報告書を発表し、パイロットが誤って動力を遮断して事故機が墜落したと結論付けた。調査委員で航空技術者のディパク・プラサド・バストラ氏は「パイロットは本来操作すべきだったフラップレバーの代わりに動力を制御するコンディションレバーを操作した。これによりエンジンがアイドリングし推進力が発生しなかった」と説明した。

 事故が起きたイエティ航空所属のATR72-500旅客機は当時、首都カトマンズを出発してネパールを代表する観光地ポカラに着陸する直前に墜落した。外国人10人と乗務員4人を含む計72人が搭乗しており、全員死亡した。この中には韓国人の親子2人もいた。

 死亡した親子は全羅南道長城郡で韓国陸軍の現役幹部をしていた40代の父親とその10代の息子だった。2人は休暇でヒマラヤ登山旅行に出発したという。父親は普段から地域住民を支える活動をしていたということで模範郡民賞を授与された人物で、多くの人々の悲しみを誘った。

 エベレストなど世界の高山14座のうち8座があるネパールは、険しい地形や突然変わる気象状況のため航空機の墜落事故が頻繁に発生することで知られている。2000年以降で飛行機やヘリコプターの墜落事故により死亡した人数は350人に上る。同国で過去最多の犠牲者が出たのは1992年のカトマンズ行きパキスタン国際航空268便墜落事故で、167人が死亡した。今回の事故の死亡者数はこの事故に次いで2番目に多い。

ムン・ジヨン記者

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