▲イラスト=UTOIMAGE

 「とってもおいしい」

 有名ハリウッド俳優リース・ウィザースプーンさん(47)が庭に積もった雪をカップで直接すくって「かき氷」を作って食べる動画を投稿し、話題になっている。ウィザースプーンさんはしきりに「おいしい」と言って、雪を食べてみるようフォロワーたちに勧めているが、インターネット上では雪を食べても大丈夫なのかという論争が巻き起こっている。

 ウィザースプーンさんは20日(現地時間)、自身のTikTokに、雪で「かき氷」を作って食べる動画を投稿した。動画を見ると、ウィザースプーンさんは庭に積もった雪をガサッとすくい取り、塩キャラメルとチョコレートシロップ、コーヒーをかけた。その後、スプーンでこれを食べて「とってもおいしい」と感嘆した。その上で、これを「スノー・ソルト・チョコチーノ(Snow Salt Chococinno)」と名付けた。

 動画は約500万回再生され、コメントも5200件以上つくほど話題を集めた。ネットでは、雪を食べても大丈夫なのかということをめぐって舌戦が繰り広げられた。一部は「降った雪はほこりで非常に汚れている可能性がある」「雪を透明なカップに入れて溶かせば、どのくらい汚いのかが分かる。それを見たら考えが変わるはず」「これは安全なのか」など衛生面を懸念した。一方で「子どものころ『スノー・アイスクリーム』を食べたことはないのか。食べる量をほどほどにしておけば問題ない」「湖の水を飲んでいたけど健康に育った」など、特に問題はないとの反応もみられた。

 論争が過熱すると、ウィザースプーンさんは新たに3本の動画を投稿し、雪を食べても問題ないと主張した。雪を電子レンジで溶かして水にしたものを見せて、不純物がなくきれいだと言った。ウィザースプーンさんは「子どものときはフィルターを通さない水道水や野外に設置されたホースの水をそのまま飲んでいたのだから、雪を食べるのもそれとさほど変わらない」とも話した。

 では、専門家は雪を食べることについて、安全性をどう考えているのか。少量なら理論上は健康を害するほどではないが、きれいな水や氷があるのにわざわざ雪を食べる必要はないと説明した。

 オレゴン州立大学環境分子毒物学科のステイシー・シモニッチ教授はBBCに対し「降り始めたばかりの雪は、落下しながら空気中の汚染物を吸収している可能性がある」として「どうしても雪を食べたいのなら、雪がある程度積もるまで待って、人や動物が歩いていない場所で少量を食べるのが最も安全だ」と述べた。

 米紙ワシントン・ポストは「雪には殺虫剤や煤煙、水銀、ホルムアルデヒドなどの汚染物が含まれている可能性があるが、ほとんどの科学者はこれらの成分を摂取したとしても健康に害を及ぼすほどの量ではないということに同意している」と報じた。

 ただし、なるべく雪を食べない方が良いとの分析もあった。英国バークシャー州レディング大学の大気科学者、ポール・ウィリアムズ教授は「雨を飲むだろうか? 飲まないのなら雪も食べないでほしい」「リスクは少ないかもしれないが、我々がなぜリスクを甘受する必要があるのか」と指摘した。その上で「私はウィザースプーンさんの意見には同意しない。人間が水処理システムを発明したのには理由がある」と述べた。

パク・ソンミン記者

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