▲京畿道麗州のHaesley Nine Bridgesゴルフクラブで開催されたCJインビテーショナル最終ラウンド3番ホールでティーショットを行うアンソニー・キム。2011年10月23日撮影。/写真=CJ提供

 11年前に突然姿を消したゴルフの天才アンソニー・キム(39)の復帰説が浮上している。米ゴルフ専門メディアのゴルフドットコムは26日、アンソニー・キムの知人の話として「ここ数カ月間、復帰に向けてPGAツアーやLIVゴルフリーグと協議を行っており、練習にも力を入れている」と伝えた。ただし復帰説が報じられるのは今回が初めてではない。昨年1月には米ニューヨーク・タイムズも「LIVゴルフがスカウトに乗り出す可能性がある」と報じた。

 米国在住韓国人のアンソニー・キムは1985年生まれ。23歳だった2008年にPGAツアーのワコビア・チャンピオンシップとAT&Tナショナルで優勝し注目を集めた。10年にはシェル・ヒューストン・オープンに優勝し、また同年のマスターズでも3位に入り、「タイガー・ウッズを引き継ぐ恵まれた才能」と高く評価された。ところがその後は手やアキレス腱(けん)などの負傷が相次ぎ、13年のウェルズ・ファーゴ選手権で途中棄権してから試合に出場しなくなった。「ガラスのグリーン」として悪名高いマスターズで1ラウンド11のバーディー(09年2R)を記録した選手は今もアンソニー・キムしかいない。ゴルフ対抗戦のライダーズカップでは08年の米国勝利に貢献した。「トラのタイガー・ウッズに対抗できるライオン」と自らを評するなど当時は自信にあふれていた。2015年に「ここ3年間にアキレス腱、肩、脊椎など6-7カ所を負傷し、ゴルフは到底できない」と発表したが、今回復帰説が浮上しているのだ。

 アンソニー・キムは負傷で選手生活が続けられない場合、推定で1000万-2000万ドル(約15億-30億円)を毎月分けて受け取れる保険に加入していたという。2019年にはピザ店のウエートレスに数千万ウォン(数百万円)のチップを手渡したことが報じられている。1000万ドル以上の保険金を引き続き受け取るか、あるいは保険金を放棄してでもツアーに復帰した方がよいのか、今もアンソニー・キムは計算を続けているとの見方もある。

閔鶴洙(ミン・ハクス)記者

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