▲李康仁とソン・フンミン(2024年1月20日撮影。ニュース1)

 サッカーのアジアカップで、韓国代表の主将ソン・フンミンと、李康仁(イ・ガンイン)ら若手選手の間で内紛があったことが海外メディアを通じて報じられ、インターネット上ではソン・フンミン派、李康仁派が舌戦を繰り広げた。陰謀論も提起された。「更迭の危機に直面したユルゲン・クリンスマン監督が現地メディアに不和説を流したのではないか」「サッカー協会が責任を選手たちに押し付けるために流したのではないか」などの書き込みが見られた。

 英紙ザ・サンは13日(現地時間)「トッテナムのスター、ソン・フンミンが、アジアカップ敗退の前日にチームメートと小競り合いになり、指を脱臼した」と独自に報じた。

 実際にソン・フンミンは6日に行われた準決勝のヨルダン戦で、右手中指と人差し指にテーピングをしてプレーした。

 ザ・サンによると、準決勝の前日、若手選手らが夕食後に卓球をするとの理由で席を先に離れようとした。この中には李康仁もいたが、こうした姿に不満を抱いたソン・フンミンは選手らに対し、席に戻るよう言ったが、この過程で小競り合いが起きた。ザ・サンは「ソン・フンミンは選手らをなだめようとして指をひどく負傷した」と書いた。

 大韓サッカー協会の関係者はこの件について「ザ・サンが報じた内容はほぼ合っている」として「ソン・フンミンが、卓球をするために席を離れようとした若手選手らに不満をあらわにし、若手選手らがこれに反発して小競り合いになったときにソン・フンミンが指を負傷した」と明らかにした。

 これについて、インターネットのコミュニティーサイトなどでは、日頃から礼儀正しいイメージだった李康仁がこのような行動を取ったのは信じ難いという反応が出ている。一部では「皆それぞれプロ選手なのに、ソン・フンミンが年上だからって偉そうにしすぎたんじゃないのか?」などの意見もあった。「酒を飲むとか女に会いに行くというわけでもなく、チームの仲間で卓球をしようとしただけなのに、それで怒られたら俺でも食って掛かるよ」などの反応も見られた。

 一部のサッカーファンは、韓国代表のクリンスマン監督が、自身に対する非難の世論を鎮静化させるために、この騒動を英国メディアに流したのではないかという陰謀論を提起した。サッカー協会がこの事実をいち早く認めたのも怪しい、と指摘した。

 あるネットユーザーは「実際にこのようなことがあったとしても、サッカー協会は『よく分からない』『確認できない』というべきなのでは? ずっと悪口を言われているので非難の世論を覆い隠そうとしているのではないか」との見方を示した。

 また、別のネットユーザーも「サッカー協会がアジアカップでの準決勝敗退を選手の内紛のせいにしようとしている」として「本質を曇らせようとするものだ」と指摘した。

 一方「実際に起きたことを隠したところで、解決するのか? サッカー協会の対応には問題はない」「英国メディアが報じた内容を、なぜサッカー協会の言論プレー(自分に有利になるようにメディアを利用すること)というのか」という意見もあった。

 一部のネットユーザーらは李康仁のSNS(交流サイト)に殺到し「お前のせいでソン・フンミンが指をけがし、チームの不和でヨルダン戦がめちゃくちゃになったらしいが、本当か? それとも、(大韓サッカー協会の)鄭夢奎(チョン・モンギュ)会長が言論プレーをしているのか?」「ソン・フンミンが指を負傷したという記事は事実なのか?」などのコメントをつけて釈明を求めた。

 一方で、李康仁のファンたちはこれに対抗するかのように「日頃からソン・フンミンが後輩たちに高圧的だったんじゃないのか? 何もないのに後輩たちがそんなことをするはずがないだろう」「事実関係が完全に分かるまでは李康仁を悪く言うな」などの反応を見せた。

キム・ミョンイル記者

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