【ソウル聯合ニュース】韓国の独立運動家で在日本大韓民国民団(民団)創立を主導した元心昌(ウォン・シムチャン、1906~71年)の記念館「元心昌記念館」が、京畿道平沢市にある彭城レポーツ公園内に開館した。元心昌義士記念事業会が18日、発表した。

 17日に開かれた開館式には、平沢市の鄭長善(チョン・ジャンソン)市長、独立功労者とその遺族による団体「光復会」の李鍾贊(イ・ジョンチャン)会長、独立記念館の韓詩俊(ハン・シジュン)館長、元心昌義士記念事業会のキム・ギソン会長、民団の金利中(キム・イジュン)団長、在日コリアン向け新聞「統一日報」の姜昌萬(カン・チャンマン)代表ら220人が出席した。

 元心昌は他の独立運動家と共に1933年、日本の駐中国公使だった有吉明を上海で暗殺する計画を立てたが、直前に発覚して逮捕された(六三亭事件)。日本の刑務所で13年服役し、45年の光復(植民地支配からの解放)と同時に出所すると、在日同胞の権益向上を目指して民団創立に動いた。南北統一運動にも力を注ぎ、統一日報を創刊した。

 記念館開設にあたり、統一日報は元心昌の活動にまつわる遺品265点と7233枚に及ぶ資料を寄託した。

 記念館では元心昌の生涯をたどることができる。1919年の独立運動参加、日本留学時代のアナキズム活動、「六三亭義挙」と中国での抗日闘争運動などを紹介。民団では団長を務め、50年に朝鮮戦争が勃発すると642人の在日学徒義勇軍を送り出したことも説明する。また、日本で南北統一運動に奔走した姿も伝える。

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