朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領と従軍慰安婦を侮辱する発言をしたとして物議を醸している韓国最大野党・共に民主党の金俊ヒョク(キム・ジュンヒョク)候補が遺族から告訴された。同候補は京畿道水原市丁選挙区から今月10日の韓国国会議員総選挙に出馬する。ソウル警察庁が4月1日に明らかにした。

 ソウル警察庁によると、朴正熙元大統領の兄の孫キム・ビョンギュ氏(63)が1日、金俊ヒョク候補を故人に対する名誉毀損(きそん)で同庁に告訴状を提出したとのことだ。キム・ビョンギュ氏は朴正熙元大統領の兄・朴相煕(パク・サンヒ)氏(1905-46年)の孫で、朴槿恵(パク・クンヘ)元大統領から見ると五親等(いとこの子)に当たる。

 キム・ビョンギュ氏の法律代理人カン・シンオプ弁護士はメディアとの電話インタビューで、「金俊ヒョク候補の発言により故人の社会的価値や人格的価値が下がった。明らかな虚偽事実であり、個人の意見や考えを披歴したものとも見なせない」と述べた。

 金俊ヒョク候補は2019年2月、インターネット放送「ナヌン・コムスダ(私は小ざかしいの意、通称ナッコムス)」出身・金容敏(キム・ヨンミン)氏のインターネット放送に出演し、「(朴正熙元大統領は)日本による植民地支配時代に挺身隊・従軍慰安婦たちを相手にセックスをしたはず」「可能性はあったはずでしょう。そうでしょ? その部分に関してははっきり伝えられていないから」と発言していたことが明らかになり、物議を醸していた。

 これに対して、金俊ヒョク候補は「朴正熙元大統領は1940年代に(日本の)関東軍将校として海外派兵されたため、当時の占領地の慰安婦たちと性的関係を持った可能性があるということを歴史学者として言及したものだ」と説明した。

リュ・ビョンス記者

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