▲イラスト=UTOIMAGE

 あるスペイン人女性が空港の自動販売機のコーヒーを飲み、命が危ぶまれる状態に陥るという事故が発生した。コーヒーの中に浮かんでいた虫に気付かずに飲んでしまい、「アナフィラキシー・ショック」を起こしたのだ。スペインの複数のメディアが24日(現地時間)に報道した。

 報道によると、スペイン人女性(21)が22日、パルマ・デ・マヨルカ空港内にある自動販売機で紙コップ入りのコーヒーを購入して飲んだところ、倒れて病院に緊急搬送されたとのことだ。コーヒーに浮かんでいた複数の虫を見ずにそのまま飲み込んでしまい、アレルギー反応であるアナフィラキシー・ショックが誘発されたためだった。

 アナフィラキシー・ショックは特定物質に対して体が過敏な反応を起こす現象をいう。極少量接触しても全身に症状が現れる深刻なアレルギー疾患だ。原因はさまざまだが、海産物・乳製品・ナッツ類などの一般的な食品のほか、成人の場合は薬物や昆虫も主な原因になり得る。

 また、まれにアレルギーを誘発する物質がなくても関連症状が現れることもある。直ちに治療すれば大きな問題もなく回復するが、処置が遅れると呼吸困難・低血圧・意識消失などが発生し、死に至ることがある。

 女性は当時、虫が入っているのに気付かずにコーヒーを飲んだが、味がおかしいと感じたという。その後、紙コップの中をよく見たところ、虫がうごめいているのを見つけた。この時から急に顔が腫れ上がり、喉が詰まるなどのショック症状に陥ったとのことだ。

 呼吸困難に陥った女性は同空港内で応急処置を受けた後、すぐに病院に搬送された。その後、集中治療室で約36時間にわたり治療を受け、現在は退院したという。この女性側は「空港関係者たちが自動販売機の衛生管理をきちんとしていなかったため、このようなことが発生した」として、空港を相手取り告訴状を提出した。

ムン・ジヨン記者

ホーム TOP