▲イラスト=UTOIMAGE

 高校時代に理系で何度も全校1位になった20代の韓国の青年が、大学に進学せずに早々に技術を身につけ、月収400万ウォン(約42万円)を達成したとして話題になっている。

【写真】月収42万円のインテリアフィルム職人ト・スンヒョンさん(22)

 3年半にわたってインテリアフィルムの技術職人として働くト・スンヒョンさん(22)は、技術職を紹介するユーチューブチャンネル『熱現男児』で今月3日に公開された動画で「偶然ユーチューブに上がってきた『インテリアフィルム』の施工動画を見て、技術職の魅力に取りつかれ、この仕事を始めることになった」と語った。

 トさんのもともとの夢は数学の先生になることだった。理系科目でたびたび全校1位になっていたというトさんは、特に数学が好きで、師範大学(教育大学)への進学を検討していた。しかし偶然、ユーチューブの動画で技術職について知ったことで、トさんは高校を卒業すると同時にインテリアフィルムの技術を学び始めた。

 トさんは「実はインテリアフィルムというのがどういうものかも知りませんでした。周りの友人たちにも『もったいない』と言われました。『そういう道に進むのなら、どうして勉強するの?』とも言われました」と当時を振り返った。

 インテリアフィルムの技術職はトさんの母親が勧めてくれたという。トさんはその後、この職業について詳しく調べ、自分にぴったりの仕事だと判断した。トさんは「大学に行ったとしても、専攻を生かして就職できるとは限らない。だから僕は大学に行くことにさほど意味を見いだせなかったんです。(大学進学以外のやり方で)自分の価値を高めたいと思いました。どんな分野であっても、専門家という特徴がかっこよく見えたので、僕も自分だけの技術を身につけたいと思ったんです」と話した。

 トさんは技術専門学校で専門教育を受けるのではなく、直接施工業者を回りながら現場で学んだ。トさんは日当8万ウォンから始め、今では日当20万ウォンを手にするようになり、「自分の年齢にしては収入が高い方だと思う」として、満足していると話した。

 トさんは「平均して月に400万ウォンを少し超えるくらい稼いでいます。収入がいい時は500万ウォンに達する月もあります」として「貯蓄も1カ月に200万-300万ウォンずつしています。これまで3500万ウォンほど貯めました」と話した。ただし「お金を目標にするとあまり稼げないと言われました。今はお金はただ付いてきているだけです」とも言った。

 トさんは「同い年の友人たちでもできる仕事。むしろ僕より上手にできるかもしれません。最も重要なのは本人の意志だと思います。上手になりたいという強い気持ちと、もっと学ぼうという意志のことです」とした上で「実際には現場で全てを教えるのは簡単ではありません。僕もユーチューブで予習しておいて、チャンスがあるときに試していました」と説明した。

 進路に悩む学生たちに対しては「とりあえず大学に進学するのが主流ではあるけれど、このような動画を通じて、今まで勉強ばかりしていた子たちも『こういう道もあるんだな』と気付いてくれたらいいと思います」「技術職にはさまざまなものがあります。好みに合わせて色々調べていくと、思ったより世界が広くて多様だということを感じられると思います」と話した。

チョン・アイム記者

ホーム TOP