▲写真=UTOIMAGE

 亡くなった家族などを人工知能(AI)で再現し対話ができるアプリが公開され波紋が広がっている。

 英デーリー・メールが19日に報じた。それによると米国のAIスタートアップ(新興企業)ツーウェイ(2Way)の共同創設者で俳優のケイラム・ワーシー氏は先日X(旧ツイッター)で「失った愛する人と将来一緒にいられたらと考えたことはないですか」という言葉と共に宣伝動画を公開した。

【写真】AIアプリの宣伝動画

 動画には妊婦がツーウェイのアプリを使い、亡くなった母を再現したAIと対話する様子が映し出されていた。

 次に時間が流れて成長した子供を抱いた女性が母と対話を交わす。祖母となった母は少年となった孫にさまざまな言葉を掛け、孫が成人になった後も交流を続ける。

 動画の最後には女性が母の姿を短く撮影し、そこから母をデジタルで再現する様子と共に「ツーウェイがあれば3分が永遠に続きます」というメッセージが流れた。

 ツーウェイは3分間の動画からAIで人物を再現する。再現された人物は全く同じ外見でチャットボットのように互いにコミュニケーションを取れるよう設計されている。

 ただしこの動画に対しては批判的なコメントが多く、「故人を再現しチャットボットで対話するのは倫理的にどうなのか」などの見方が大勢を占めた。

 ネットでは「想像できる最も邪悪なアイデアだ」「非人間的な発想」「人の悲しみを金もうけの手段に利用するとはぞっとする」などの批判が相次いだ。

 さらに「短い動画から故人の性格や特徴などを再現する方法について説明がない」とか「故人をただ復活させることは問題」との声もあった。

 ただし「失った家族にまた会える点では慰めが得られる」との前向きな意見もあった。例えば「故人をしのんで悲しみを分かち合う、また新たな方法になるかもしれない」とのコメントなどだ。

キム・ジャア記者

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