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 「世界最強」大会女性部門優勝者がトランスジェンダーであることが明らかになり、たった一日で失格処分となった。英デイリー・メールやBBCなどの外信各社が28日に報道した。

【写真】身長198cm・体重180kg 「女性」部門に出場した米国人ジェイミー・ブッカーさん

 報道によると、このほど米テキサス州で開催された「世界最強」大会の主催者側が、女性部門に出場した米国人ジェイミー・ブッカーさんを「生物学上の男性」だったとして、規則違反を理由に1位の資格を剥奪したとのことだ。

 主催者側は公式声明書で「生物学的には男性だが、現在は自分を女性だとしている選手が女性部門の大会に出場した」と明らかにした。

 同大会は性別・体重・年代別に出場分野が分かれている。出場分野は参加者があらかじめ書いた申込書を基に決定される。

 身長198センチメートル、体重約180キログラムという体格のブッカーさんは女性部門に出場した。女性部門は三日間で6種目を行い、優勝者を決めた。これらの種目には丸太プレス・木材運搬・デッドリフトなどがある。

 主催者側は事前にブッカーさんの生物学的な性別を知らなかったとしている。主催者側は「事実を事前に知っていたら、(ブッカーさんは)大会に出場できなかっただろう」と語った。

 ブッカーさんの失格により、2位だったアンドレア・トンプソンさんが「世界最強の女性」の称号を手にすることになった。

 トンプソンさんは「大会中、おかしな点は全くなく、誰も疑う余地がなかった。大会が終わって約6時間後に初めてうわさが飛び交い始め、ようやく主催者側から『不正行為により(トンプソンさんが)1位になった』という正式な連絡を受け取った」と語った。

 ブッカーさんの失格について、同大会で3回優勝したレベッカ・ロバーツさんは「女性スポーツを保護しよう」と言った。

 ロバーツさんは「トランスジェンダーに対するヘイト(憎悪)感情はないが、男性として生まれたトランスジェンダーが女性部門で一緒に競い合うことはできない。これはアイデンティティーや政治の問題ではなく、筋力を基盤とするスポーツで決して否定できない身体的な違いに関する問題だ」と主張した。

 ブッカーさんは失格処分について公には言及していない。だが大会後、交流サイト(SNS)の自身のアカウントに「大会に出場した皆さんは本当に素敵な女性たちだった。後日、どこかで競い合うことになるかもしれないが、皆さんに感謝している」と感想を述べた。

キム・ジャア記者

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