【TV朝鮮】(アンカー)

 今月2日の勾留審査で令状専担判事は、特別検察官(特検)の主張の盲点を鋭く指摘しました。特検は、保守系野党「国民の力」の秋慶鎬(チュ・ギョンホ)議員が院内代表(国会対策委員長に相当)時代に戒厳を共謀した、と主張しましたが、裁判所は「戒厳宣布直後に当時の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と2分間電話したことが共謀になるのか」と尋ねました。法曹界は、ずさんな捜査の後にまずは身柄の拘束からやろうとする悪習を特検が踏襲している、と指摘しました。リュ・テヨン記者のリポートです。

【図】内乱特検の令状棄却率は刑事事件の2倍超46%

(記者リポート)

 秋慶鎬・元院内代表は、12・3非常戒厳が宣布された直後の昨年12月3日午後11時22分、尹錫悦大統領と2分ほど電話をしました。

(秋慶鎬/元「国民の力」院内代表〈今年10月〉)

「大統領と電話をした後、議総の場所を党舎から国会に変えて議員たちと一緒に国会へ移動しました」

 特検は2日に行われた令状審査で「尹・前大統領が非常戒厳に協力してほしいという趣旨で語り、秋・元院内代表が同意した」として「戒厳の謀議」だと主張しました。

 すると裁判部は「2分の電話でこれほど重要なことを謀議したと見なせるか」と尋ねました。

 また裁判部は、秋・元院内代表が議員総会の場所を変更したことは「議員をコントロールするほどに強力なのか」と尋ねました。

 当時、院内代表室に同席していて戒厳解除に賛成した「国民の力」の金竜泰(キム・ヨンテ)議員の事例を通して、特検の主張の盲点を指摘したものとみられます。

 (李昌玄〈イ・チャンヒョン〉/韓国外国語大学法学専門大学院教授)

「共謀と見なすに足るものが、まだきちんと疎明されていませんよね。勾留状を請求するに足る状況ではありませんでした」

 韓悳洙(ハン・ドクス)前首相、朴性載(パク・ソンジェ)前法相、秋・元院内代表など、内乱特検が請求した勾留状13件のうち6件は棄却されました。

 これは刑事事件の令状棄却率の2倍を超える数字で、特検が無理な令状請求を繰り返していることを示す―との指摘です。TV朝鮮、リュ・テヨンがお伝えしました。

(2025年12月3日放送 TV朝鮮『ニュース9』より)

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