▲イラスト=UTOIMAGE

 韓国国内に暖帯・亜熱帯に生息する新種の植物が14種発見されたことが12月5日に確認された。温暖化の余波で韓半島の気温が上昇し、世界的に報告されなかった暖帯・亜熱帯属性の植物が現れ始めたのだ。

 5日、国立山林科学院の暖帯・亜熱帯山林研究所によると、2011年から今年11月までの15年間に、済州島や南海岸、鬱陵島一帯を対象に暖帯・亜熱帯の新種、および未記録種の植物を調査した結果、新種14種と未記録種83種など計97種が新たに発見された。新種は世界的に初めて明らかになった新しい種、未記録種は他国に分布することは知られていたものの、韓国では初めて発見される種を意味している。

 通常、新種は当該植物が発見された地域名によって決められる。鬱陵島のナリ盆地だけで生息することが確認された「ウルルンコッジャンポ」は鬱陵とコッジャンポ(チシマゼキショウ、湿気のある岩で育ち、冬を越して数年生息する草)を合わせたものだ。智異山の老姑壇など岩が多い環境で育つ「チョムモッポサチョ」は従来の「モッポサチョ」よりもやや小さめという意味で、前に「チョム」が付けられた。済州島西帰浦市トンネコで発見された「タムラカチスヨム」(朝鮮半島特有の植物)、南海岸で発見された「ナムドブンチィ」なども、地域名が含まれている。

 未記録種は海外で報告された学名に従うが、名前だけを聞いても直観的に理解できるように形を名前に入れるケースが多い。済州市旧左邑の貯水池で発見された「カシヨンコッ(オニバス)」、インドやマレーシアなどからやって来た白くて半透明な「パンウルユリョンラン(タシロラン)」などが代表的だ。「ヨンジュプル」「ギンヨンジュプル」のように済州の昔の地名である「ヨンジュ」にちなんだ名前もある。

 外来暖帯・亜熱帯生物は主に済州島のような暑い島に入って来て繁殖した後、次第に内陸に向かって進出する。在来生物も内陸の気温が上昇したことで、生息範囲を拡大している。韓国では済州道西部のコッチャワルでのみ見られた「イズセンリョウ」が南部地方全域にわたって生息地を拡大する可能性が高まっている。

 暖帯・亜熱帯山林研究所のイム・ウンヨン研究員は「気候の変化により韓国全域の亜熱帯化が急速に進んでおり、新しい植物種の研究を通じた外来種移入の管理、在来植物の保全など、対策作りが急がれる」と説明した。

パク・サンヒョン記者

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