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 デンマークの製薬メーカー、ノボノルディスクの肥満症治療薬「ウゴービ(Wegovy)」が一般世帯の酒、たばこの支出を抑える効果があるとの研究結果が公表された。

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 肥満症治療薬がやせる効果だけでなく、生活習慣を変え消費パターンにも変化をもたらすというのだ。

 ノボノルディスクは11月4-7日に米アトランタで開催された米肥満学会で米国国内のウゴービ使用者の世帯を含む20万以上の世帯を対象に食料品支出関連を含むリアル・ワールド・データを公開した。

 研究チームはウゴービ(GLP-1受容体作動薬)の投与を受けた患者のいる世帯と、いない世帯の食料品支出を比較した。その結果、ウゴービを使う患者がいる世帯の年間食料品支出増加率は使わない世帯に比べて1.1ポイント低かった。アルコール支出は4.7ポイント、たばこ支出は17.8ポイント低かった、研究チームは「GLP-1受容体に作用する肥満症治療薬はアルコールやニコチンなど中毒性の強い嗜好(しこう)品の消費を抑える効果を発揮した」「肥満症治療薬は公衆保健の側面でもプラスになることを示唆している」と結論づけた。

 研究チームはウゴービを投与された患者の酒・たばこ支出減少について「単純に食事量減による付随的な効果ではない」と説明した。GLP-1受容体に作用する肥満症治療薬は頭の中の「フードノイズ(食べることばかり考えること)」や酒を飲みたい欲求を低減させるとの研究結果は以前も複数回発表されてきた。

 研究チームは「GLP-1受容体に作用する肥満症治療薬は単に体重を減らす薬ではなく、生活習慣の改善をもたらす治療のオプションになり得る」として「肥満治療を始めた人は家族全体に健全な影響をもたらす可能性を示唆している」とも説明した。

宋恵真(ソン・ヘジン)記者

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