【世宗聯合ニュース】韓国の政府系シンクタンク、韓国開発研究院(KDI)は11日に発表した経済見通しの資料で、韓国の2026年成長率予想を従来の1.8%から1.9%に上方修正した。人工知能(AI)の普及を背景とした半導体市況の好調により、輸出や民間消費、設備投資が改善している現状を反映させた。

◇半導体輸出と消費回復で成長やや拡大

 KDIは、今年の実質国内総生産(GDP)が前年比で1.9%増加すると予測した。昨年11月の発表から0.1ポイント引き上げた。サービス業を中心に緩やかな景気改善の動きがみられることが背景にある。

 今回の見通しは国際通貨基金(IMF)と同水準で、韓国銀行(中央銀行、1.8%)を上回る。経済協力開発機構(OECD、2.1%)や韓国政府(2.0%)の予想よりは低かった。

 項目別では、輸出が前回の予測から0.8ポイント高い2.1%増と見通した。ただ、米国の関税引き上げによる悪影響を考慮し、前年(4.1%)よりは鈍化するとみている。経常黒字は、昨年の1231億ドル(18兆8700億円)を上回る約1488億ドルと予測した。

 一方、建設投資については地方の不動産景気低迷による着工の遅れなどから従来の見通しの4分の1水準へと大幅に下方修正した。

◇物価上昇率は2.1% 為替変動に注視

 今年の消費者物価上昇率の見通しは、昨年と同じ2.1%とした。民間消費の回復を受け、消費者物価とコア指数(食料品とエネルギーを除く)の見通しをいずれも前回予測から0.1ポイントずつ引き上げた。コア指数の上昇率は昨年の1.9%から2.3%になるとみている。

 雇用面では、就業者数が前年比17万人増えると予測。景気回復を反映して前回から2万人上積みしたが、生産年齢人口の減少により昨年(19万人増)よりは縮小する見通しだ。失業率は前年と同じ2.8%と予測した。

 今回の予測は、最近のウォン相場(1ドル=約1456ウォン)に大きな変動がなく、原油の導入単価を1バレル=64ドル前後と想定したものだ。あわせて、昨年上半期には関税を巡る懸念が強かったものの、AI普及への期待から世界経済が当初の予想を上回る堅調な推移を見せている点も反映させた。

 KDIは、米国の関税政策を巡る不透明感を韓国経済の最大のリスク要因に挙げ、「米国が韓国に課す相互関税は15%になるか25%になるか分からず、現在は0%の半導体に再び課される恐れもある」と指摘。「昨年までは企業側が関税引き上げ分を吸収してきたが、米国の消費者に転嫁される段階になれば、半導体以外の輸出に悪影響が出るだろう」との見方を示した。

 また、AIブームについても「期待が大きい分、調整局面に入る可能性も排除できない。韓国はAI需要に依存して半導体輸出を増やしているため懸念される」と言及した。さらに「為替の変動が激しく、想定以上にウォン安が進めば、物価上昇率が目標とする2%を上回る可能性もある」と指摘した。

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