▲当時の鄭銀敬(チョン・ウンギョン)中央防疫対策本部長(疾病管理庁長)。現在は保健福祉長官を務めている。写真=NEWSIS

 2021年から2024年にかけて新型コロナワクチンの管理が適切に行われておらず、一部に異物が混入している可能性がある、あるいは有効期限が切れたワクチンが接種されていたことが、韓国監査院の監査結果で分かった。当時、医療機関が報告した新型コロナワクチンの異物混入は1285件あった。特に、カビ・髪の毛・二酸化ケイ素などが出た127件は、ワクチンの製造過程で混入した可能性が高い。しかし、当時の疾病管理庁はこれを食品医薬品安全処(省庁の一つ)に通知せず、製造業者にのみ知らせた後、その調査結果を受け取る形で処理していたことが明らかになった。異物が出たのと同じ環境で作られた「同一製造番号のワクチン」のうち、1420万回分は接種終後に調査結果が出た。

【写真】「K防疫の司令塔」鄭銀敬疾病管理庁長がアストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンを接種する様子

 ワクチンに異物が発見された場合、同じ工程で製造された同じ製造番号のワクチンは接種を保留するのが基本中の基本だ。2021年に新型コロナワクチンから異物が発見された日本ではその通りにした。しかし、韓国ではそのまま接種を強行した。韓国人には異物混入ワクチンを接種してもいいというのか。カビは体内感染を引き起こす可能性のある深刻な異物だ。

 当時、速やかにワクチンを接種する必要があったことは事実だ。それでも、ワクチン接種において譲歩できない第一の原則である安全性は決しておろそかにできない。疾病管理庁が安全性をおろそかにしたのはこの件だけではない。2021年から2023年にかけて2703人が有効期限切れのワクチンを接種したほか、品質検査なしで接種されたワクチンも2021年から2024年までで131万回分に達した。どれもあきれるばかりだ。

 国民は新型コロナが流行した時期、さまざまな状況に折り合いを付け、受け入れることで高いワクチン接種率を保ったが、こうしたニュースを聞けば、次のパンデミック(世界的大流行)の際に不安を感じざるを得ないだろう。再発防止策を立てると共に、誰の過失によりこのような事態が起こったのか、責任の所在も明確にしておく必要がある。当時、ワクチン接種を指揮した疾病管理庁長は現在の鄭銀敬(チョン・ウンギョン)保健福祉長官だ。鄭銀敬長官が自ら前面に出て、この問題についての経緯や原因を明らかにすべきだ。

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