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韓国国税庁が大失態…報道資料に「暗号」写り込み、差し押さえた暗号資産69億ウォン相当を奪われる
韓国国税庁がある高額滞納者の暗号資産を差し押さえたことを伝える報道資料を出した際、重要な情報を漏らしたため、約69億ウォン(約7億5000万円)相当のコインが盗まれていたことが分かった。ところが、警察が関連捜査に着手するや、ある男性が「私がコインを盗んだが、もう元に戻した」と自ら警察に通報した。
【写真】暗号資産を復元するための「ニーモニックコード」が写り込んだ報道資料
国税庁は先月26日、滞納者の暗号資産が入ったコールドウォレット(オフライン環境で仮想通貨を管理するための電子財布)USB 4個を差し押さえたという報道資料を配布した。ところが資料には「ニーモニックコード」という重要な情報が写り込んでいた。ニーモニックコードとは、紛失した暗号資産を復元する際に使用する暗号だ。コールドウォレットは実物の形で暗号資産を保管する電子財布で、「マスターキー」の役割を果たすニーモニックコードがあれば、どこでもコインを復元できる。コールドウォレットなしでもコインを盗むことができるのだ。
事実、国税庁が報道資料を配布した当日、誰かがその報道資料に掲載されたニーモニックコードを利用して、電子財布から約69億ウォン相当のコインを盗み出した。国税庁はこれを受け、独自の暗号資産追跡プログラムを用いて流出経路の追跡に着手し、警察に捜査を依頼した。
こうした状況が明らかになるや、ある男性が先月28日午後、警察庁のオンライン受付システムを通じ、「私が好奇心からやってしまった」と通報した。この通報者は、国税庁の資料にニーモニックコードが写り込んでいるというインターネット上の投稿を見て、好奇心からコインを奪ってみようと考えて成功、その後、元に戻す措置を取ったと主張しているという。
ただし、国税庁などは「暗号資産が再びコールドウォレットに戻ったかどうかは捜査中の状況のため確認が難しい」と述べた。国税庁は今月1日、これに関連したコメントで、「(ニーモニックコードの漏えいは)弁解の余地がない国税庁の過失だ。今回の件を機に、セキュリティー体制全般に対する外部診断を実施し、対外公開時に重要な情報が漏えいしないよう、事前審査など内部規制を強化する」と明らかにした。
最近、公共機関が家宅捜索あるいは差し押さえた暗号資産が盗まれたり紛失したりする事例が相次いでいる。光州地方検察庁はこのほど、押収物として保管していたビットコインのうちかなりの量を紛失し、問題になった。ソウル江南警察署でも、任意提出方式で提出されて保管していたビットコインが流出していたことが発覚した。
キム・ビョングォン記者