▲イラスト=UTOIMAGE

 【NEWSIS】中国で、入院中の妻に会うために105日間にわたって毎日12時間かけて病院通いを続けた男性(82)のエピソードが話題になり、感動が広がっている。

【写真】夜10時半から朝7時まで宅配便・昼間はがん闘病中の韓国人夫を看病 25歳ロシア人妻の奮闘

 香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)は3月23日(現地時間)、中国・浙江省舟山市に住む農業従事者、チョン・アチョンさんが入院中の妻に会うために毎日遠くの病院に通い続けたというエピソードを紹介した。

 チョンさんは妻と50年以上にわたり結婚生活を共にしてきた。ところが昨年、妻は脳卒中を患い、重度の肺炎まで起こしてしまった。妻は遠くの病院のICU(集中治療室)に入院したが、息子は仕事で忙しく妻の面会に行くことができなかったため、チョンさんが一人で妻の面会に行くことになった。

 チョンさんは毎朝4時30分に起きてバスに乗り、病院へ向かった。ICUの方針で患者との面会は午前10時30分から11時までの30分だけとなっていたが、チョンさんはその30分のために往復12時間かけて病院に通った。短い面会時間だったが、チョンさんは妻の手を握りしめて声を掛け続けた。妻との思い出を話し、顔をぬぐったり布団を掛け直したりしながら一緒に過ごした。

 1年間で妻の病院代は10万元(約230万円)以上になり、息子も費用を工面するために家を売った。この話が広まると、周囲は支援の手を差し出した。病院側はチョンさんのために面会時間を調整し、交通機関は運賃を免除することを決めた。一方で市民からは14万元の寄付金が集まった。

 チョンさんは3月13日、いつものように妻と面会し、言葉を掛けた。しかし病院を出て家に着く直前、病院から妻の心臓が停止したと電話が来た。チョンさんは息子と共に病院に引き返したが、妻は76歳で息を引き取った。

 チョンさんは「この人生での私たちの縁は終わってしまったが、これを受け入れたくない。胸が張り裂けそうなほど痛いが、これ以上は何もできない」と涙を流した。さらに「時間があるときは必ず妻の墓を訪れたい」と話した。チョンさんは、話を聞いて支援してくれた人々にも感謝を伝え、この恩は必ず返すと約束した。

 このエピソードは中国のSNS(交流サイト)で大きな話題になり、「すごく泣いた」「本当に純粋だし、生涯を貫く愛だ」など、感動したという反応が相次いだ。

イ・ジウ記者

ホーム TOP