【NEWSIS】テスラのイーロン・マスクCEO(最高経営責任者)が自らのX(旧ツイッター)アカウントに韓国語の投稿を共有し注目を集めている。マスク氏のXにおける技術面での成功を賞賛したある韓国人ユーザーの投稿に反応を示したようだが、この投稿者の政治的な立場が韓国のネット上で大きな波紋を引き起こしている。

【写真】「ユン・アゲイン」 マスク氏がシェアした投稿

 マスク氏は3月9日午後、韓国語で作成された投稿をリポストし、二つのロケットの絵文字をこれに加えた。この投稿はXのリアルタイム翻訳機能を「新世界」と大きく賞賛すると同時に「言語の壁が崩壊したことで共産主義者のプロパガンダはもはや浸透しないだろう」と伝える内容だった。

 マスク氏は普段からXを「人類のデジタル広場」と定義し「表現の自由と情報の無差別な拡散」を強調してきた。そのため自らの経営哲学と軌を一にするこの投稿に共感を示したとみられる。

 このポスティングはマスク氏のXを通じて一瞬で拡散し、投稿から1日で1850万アクセスを突破するなど大きな話題となっている。ところが韓国では同時に懸念の声が出始めた。投稿者が尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領らを擁護する「ユン・アゲイン」活動のためにSNS(交流サイト)を利用する人物だったからだ。世界的影響力を持つマスク氏が特定の政治的考えを持つユーザーのメッセージをそのまま伝えたことで、本人の意向とは関係なく韓国で政治的に大きな問題となった形だ。

 ただしマスク氏がこのユーザーの具体的な背景や韓国における問題などを事前に認知していた可能性は低い。Xの翻訳性能を高く評価したユーザーへの「ファンサービス」目的の反応だったか、あるいは本人が普段から掲げる反共産主義的なメッセージに即座に反応した可能性も考えられる。いずれにしてもマスク氏の意図とは関係なく、グローバル・ビッグテック(巨大IT企業)のトップによる1回のクリックがある国の政治的な問題と関連づけられ、想定外の波紋が広がってしまった。

キム・ジョンミン記者

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